――社長の増村一郎氏とは幼なじみだそうですね。

「小学校1年生からの友人です。席がアイウエオ順で並んでいましたから、私の前の席に増村が座っていたんです。増村のお父さんが釣り好きな人で、よく、登戸や小田原(ともに神奈川県)に連れて行ってもらい、川遊びをしました。川をせき止めて流れを作り、そこに流れ込んできた魚を捕まえました。自転車で都内の公園に遊びに行き、そこでカエルを40匹ぐらい捕まえて帰ってきたこともありました」

「小学生のころはジュニアオリンピックの選手になるほど、水泳が得意でした。性格はおとなしかったですし、あまりやんちゃな感じはなかったです。学級委員に立候補したこともない。水泳に関しては、親にやらされている感じがあったんでしょうね。本当の意味で自分に自信がついたのは中学生になってから。足が速くなりたいと思い、陸上部に入りました。学校の代表として第一走者としてリレーに出たら、学校全体が応援してくれた。すごくうれしかったのを覚えています」

「申し合わせたわけではありませんが、陸上部に入ったら、増村もいたんです。一緒にいると本当に楽しくて、高校は別々の高校に進学しましたが、地元が同じでしたから、帰宅してから二人でよく遊んでいました。大学時代もお互いの友人を誘ってスキーに行ったりしていたんです。二人でいるとあまりこわくないし、不安なことがあっても、二人だったら乗り越えられる。いわゆるソウルメイトです」

――創業してから今日までで一番のピンチは?

「2008年9月に起きたリーマン・ショックの直後ですね。売り上げの約3分の1が消えましたので、それは大変でした。増村と話し合い、すぐにリバイバルプランを作りました。販管費や広告費を抑制すると同時に、私たち二人の給与を半分にした。数字も含め、全社員に説明しました。幸いにして誰も辞めないまま、すぐに回復しました」

早朝の時間はバンドかトライアスロンの練習にあてている

「これはいつも言うんですけれども、人間だから、結果が出ないときはあります。しかし、経営者である以上、説明責任はあるでしょう。やること・やらないことに対する説明責任を取ったうえで、それをどう判断するかは社員に委ねる。これは今でも変わらぬスタンスです。新入社員にも『疑問に思うことがあったら、いつでも聞きに来てくれれば何でも答えるから』とよく言っています」

「5年前ぐらいからトライアスロンを始めました。朝はいつも午前5時半ごろに起きるのですが、15キロメートル走ってから出社することもあります。早朝の時間は趣味で始めたバンド活動の練習かトライアスロンの練習、どちらかに使っています」

後編では芝浦工業大学を出て、人材派遣会社にスカウトされる形で入社し、子会社社長の座を捨てて、起業・独立したキャリアを振り返る。

(ライター 曲沼美恵)

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