ワイン週1本程度の飲酒でもがんリスク上昇 英研究男性ではタバコを週5本、女性では週10本吸った場合に匹敵

日経Gooday

適度な飲酒量を守っていれば、がんのリスクは上がらない?写真はイメージ=(C)Blue Orange Studio-123RF
適度な飲酒量を守っていれば、がんのリスクは上がらない?写真はイメージ=(C)Blue Orange Studio-123RF
日経Gooday(グッデイ)

1週間にワイン1本に相当する「適度な量」の飲酒でも、生涯のうちに飲酒・喫煙関連のがんを発症するリスクは上昇し、男性ではタバコを週に5本、女性では週に10本吸った場合と同程度になることが示されました。1週間にワイン3本に相当する飲酒量になると、がんリスクの上昇は、男性ではタバコを週に8本、女性では週に23本吸った場合に匹敵していました。

飲酒によるがん発症リスクをタバコの本数に置き換えると…

喫煙ががんの発症リスクを上昇させることは、一般の人々にもよく知られています。一方、飲酒もさまざまながんのリスク上昇に関係しますが、その影響の大きさはあまり知られていません。

これまでに、口腔咽頭がん、喉頭がん、食道がん、大腸がん、肝臓がん、乳がんなどが、飲酒と直接関連づけられており、そうしたがんのリスクは、「適度」と言われる飲酒量[注1]でも上昇することが示されています。既に、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)や、世界がん研究基金、米国がん研究協会などは、「がんのリスクを上昇させない、完全に安全だと言える飲酒量はない」との見解を示しています。

こうした現状を広く英国民に知らせる必要があると考えた英Southampton大学病院のTheresa J. Hydes氏らは、英国民の生活習慣の調査結果、英国のがん罹患・死亡データ、さらに欧米で行われたさまざまな観察研究のデータなどを利用して、適度な飲酒によるがん発症リスクの大きさを推定し、喫煙の害に例えて示すことにしました。

具体的には、1週間当たりワイン1本に相当する飲酒量が、生涯にわたる飲酒・喫煙関連がんの発症リスクをどの程度高めるかを、全く飲酒しない人と比較して明らかにしました。さらに、そのリスク上昇幅が、1週間に何本タバコを吸った場合と同レベルになるのかを推定しました。

ワイン1本(750mL)に含まれる純アルコールは約75gで、ビールでは350mL缶を約5本半、日本酒では約3合半に相当します(これらの数字は目安であり、アルコール度数により多少異なります)。

[注1]日本の厚生労働省は、「節度ある適度な飲酒量」として、純アルコールで1日平均20g程度という目安を示している。