筋トレ効果高める「朝のたんぱく質」 鍵はロイシン

日経トレンディ

「近年の統計によると体重1kg当たり1.6gのたんぱく質が必要になる」(藤田氏)。体重60kgの男性の場合、1日に必要な総量は100g近くにもなる計算だ。食事だけでカバーするには、牛肉で500g、卵は16個程度が必要になり、3食で摂取するのは現実的でない。

間食にはどんなものを食べればいい? 写真はイメージ=(c)dolgachov -123RF

総量を間食で補給しつつ、たんぱく質の種類やタイミングにも気を付けたい。例えば、筋トレ直後に積極的に取り入れるべきは、やはり吸収の速いホエイ系だ。牛乳やヨーグルトでもよいが、大量にホエイを取るには粉末タイプのプロテインが楽だ。

一方、ダイエット目的も兼ねるなら、肉類から摂取できるものや乳製品に含まれるカゼインといった、吸収の遅いたんぱく質も選択肢の一つだ。満腹感を保てるので過食を防ぐことができるうえ、「空腹は筋肉合成が低下し、分解が合成を上回る合図。間食で筋肉の減少も防げる可能性もある」(名古屋工業大学・小笠原理紀准教授)。

間食を取る場合、1日のカロリーコントロールは欠かせない。たんぱく質の確保を優先しながら、糖質や脂質の摂取量を調整。1日に必要な約2500kcal(成人男性の場合)に抑えるのが基本だ。ただ、「悪者になりがちな糖質だが、不足すれば筋肉の合成が阻害される可能性がある。極端に減らす必要は無い」(小笠原氏)。

■■主食、間食のポイント■■

~~主食~~
【朝】朝食はたんぱく質量が20gを超えるように意識して、乳製品を取り入れる。エネルギー源となる糖質もしっかりと取る
【昼】外食が多いランチは、できるだけ高たんぱく、低脂質なものを取る。
【晩】特に栄養過多になりやすい夕食は、脂質や糖質が少ないおかずを用意。ご飯は1日のカロリー量に合わせて調節

~~間食~~
【牛乳系(吸収速度◎/腹持ち○)】
間食にヨーグルトを食べれば、運動後のたんぱく源になるうえ、腹持ちも良い。砂糖を加えれば、適宜糖質の補給もできる
【大豆系(吸収速度△/腹持ち○)】
吸収速度、腹持ち共にバランスに優れた大豆系たんぱく質。次の食事の血糖値上昇を緩やかにするセカンドミール効果もある
【肉、魚系(吸収速度×/腹持ち◎】
たんぱく質量を稼ぎやすいのがビーフジャーキーやかにかまなど。吸収に時間がかかるが、筋トレの後に取りたい
■■目的別 最強の間食タイミング■■

(1)「筋肉をしっかり付けたいタイプ」
【朝&トレーニング直後】
ホエイ…筋肉の分解が優位な朝は、アミノ酸が不足気味。体内に素早く吸収されるホエイからプロテインを摂取しておきたい。筋トレ後の補給も欠かせない
【寝る前】
ホエイ+カゼイン…睡眠中に分解される筋肉量を抑えるために、吸収が緩やかなカゼインを摂取。ホエイも取り、合成も促したい。プロテインが無ければ牛乳を飲むのも手だ

(2)「痩せながら筋肉も保ちたいタイプ」
【朝食後】
ソイ…ダイエット中は朝食の量を抑えつつ、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素をバランスよく含んだ大豆たんぱく質を朝食後に摂取するとよい
【トレーニング直後】
カゼイン…筋肉を使った後は、ロイシンが高めかつ吸収がゆっくりなカゼインを摂取し、腹持ちと筋肉合成を両立させる。チーズはカゼインを多量に含んでいる

(3)「ランニングで痩せたいタイプ」
【ランニング前】
たんぱく質入りゼリー飲料…ランニングの直前は糖質も一緒に取れるゼリータイプのプロテイン飲料がお薦め。消化もしやすいので、運動前にも向く。運動時のエネルギーも補給
【ランニング後】
ホエイ+糖質…有酸素運動であっても、吸収の速いホエイと糖質を一緒に取ることで、筋肉合成がはかどるうえ疲労回復にもつながる。糖質はおにぎりなどでよい

(日経トレンディ編集部 澤原 昇)

[日経トレンディ2019年7月号記事を再構成]

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