似合うサイズに自分で一手間 大切な3つの組み合わせ第3話

――ただ、個性も必要になります。

「自分のためのスタイリングを『エッジ』と私は呼んでいます。個性を演出して、自分自身をアピールできるアイテムです。『ちょっと変』という違和感にも通じるかもしれません。例えば、スーツの裏地を華やかなスカーフ柄にします。ジャケットを脱いだ時だけに分かる自己満足のファッションで、魔法の粉を振りかけたようにテンションが上がるでしょう。ヒョウ柄が好きならバッグの中にヒョウ柄の財布や小物を入れておくだけでも、気分が違ってきます」

「華」「エッジ」「コンサバ」のバランスが大事

――「どこかが変な感じ」もやりすぎると「すごく変な感じ」になりそうです。

「エッジをきかせるところは1カ所だけ。何でも派手にすればいい、ということではありません。スカーフやアクセサリーはエッジをきかせるアイテムとして取り入れやすいですよ。華やかさとエッジのほか、スタイリングでもう1つ大事な要素があります。伝統美、『コンサバティブ』(コンサバ)です。長い歴史の中で残ってきたテーラードスーツなどですね。3つの要素を融合させて、バランスをとる。華やかさだけ、エッジだけ、といったスタイリングはあり得ません」

華やかさは少しプラスしていくと嫌みにならない(撮影:稲垣純也)

「肌に触れる衣類は天然繊維の方がいいですね。『できる女性』というのは、そういう自分へのトータルな気遣いができることも大事ではないでしょうか」

――最近はオーバーサイズに見える洋服が流行しています。

「トップスがビッグシルエットの場合、ボトムスはスキニーパンツなど、細身のものとあわせるとバランスがいい。気をつけなくてはいけないのは、シルエットにゆとりのあるストンとしたワンピースです。人によっては妊婦服のように見えることがあります」

――体形に応じた着こなし術って、ありますか。

「痩せている人はボリューム感のあるワンピースを着ても大丈夫。ピタッとしたアイテムだと逆にバランスが悪くなります。ふくよかな人はピタッとでもビッグシルエットでもなく、服の生地が『つかず離れず』のサイズ感が大事になります」

「ボリュームがあるボトムスなら、胸元辺りがピタッとするようにしておけば、下半身が太っている感じにならずに済みます。既製のワンピースをそのまま着てポッチャリしているなと思ったら、ウエストの位置を少し上げたり、背中部分をちょっとつまんでみたりしてください」

西ゆり子
1950年生まれ。雑誌や広告のスタイリングを手がけた後にテレビに進出。ドラマやCM、映画での洞察力あふれるスタイリングは高い評価を得ており、指名する女優も多い。最近担当した出演者には「セカンドバージン」で主演した鈴木京香さんや、「ファースト・クラス」の沢尻エリカさんなどがいる。最近はフジテレビ系「後妻業」や日本テレビ系「家売るオンナの逆襲」を手掛けた。2019年10月にはテレビ朝日系「時効警察はじめました」が放送予定。

(編集委員 木村恭子)

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