日本でTV通販「不可能はない」 米国人導いた南山大オークローンマーケティング ロバート・W・ローチ会長兼社長(上)

オークローンマーケティング ロバート・ローチ会長兼社長
オークローンマーケティング ロバート・ローチ会長兼社長

「ショップジャパン」は日本のテレビ通販の草分け的存在の一つだ。ショップジャパンが販売した、“隊長”のかけ声に合わせてエクササイズする「ビリーズブートキャンプ」のブームが記憶に残っている人も多いだろう。ショップジャパンを運営するオークローンマーケティング(名古屋市)の創業者で会長兼社長、ロバート・W・ローチ氏(56)はテレビ通販の本場である米国出身。だが、起業を志して来日したわけではない。2度にわたり名古屋市の南山大学に留学した経験から、「無理と言われても不可能ではないかもしれない」とチャンスを探して事業を成功させてきたという。

(下)見落とした穴にこそチャンス 米国人が南山大で得た縁 >>

生まれ育った米シカゴ郊外の町を離れて、遠いところに行ってみたかった。

私は米国からやってきて、1993年、日本ではまだあまり一般的ではなかったテレビショッピングで起業しました。そう聞くと、なにか志をもって来日したかのように聞こえるかもしれませんが、そうではないのです。日本に来たのは、とにかくどこか外国に行ってみたかったから。出身地である米中西部の町、オークローンから遠いところに行ってみたかったからでした。

出身地のオークローンはシカゴ郊外のベッドタウンです。起業したとき、町の名前を社名にしました。僕の家族は大家族で、僕は9人きょうだいの8番目。父も母も大家族の出身。僕は家族の中でもかなり若い方だから、オークローンの町には家族やその友達、きょうだいが結婚した相手など、とにかく知り合いだらけでした。

父は非常に厳しい人でした。ただ、父自身がアメリカンドリームを体現していました。お金もないところから営業マンになって成功して、その会社を買って。その後、材木の会社を起業しました。1950年から60年代の米国は第2次世界大戦後の建設ラッシュで、材木の需要がかなりあったのです。

母方はイタリア系です。イタリア系の家族には男は外で働き女は家を守るという伝統がありました。だから、私は13歳くらいから新聞配達など、ずいぶんアルバイトをしました。夏休みなど長期の休みには、レンガ工だった母方の祖父のもとで建設現場でレンガを積む仕事をしました。その給料はすべて貯金して、大学の学費にしたほどです。