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スマホ契約の違約金1000円に下げ 本当にメリット? 佐野正弘のモバイル最前線

2019/7/16

制度案の公表と同日に実施された、総務省の「モバイル市場の競争環境に関する研究会」の第15回会合。その内容に疑問を呈する意見が少なからず挙がっていた

総務省が2019年6月18日に打ち出した携帯電話市場の競争促進のための制度案が物議を醸している。いわゆる「2年縛り」の違約金上限を1000円に引き下げるなど、従来の携帯電話業界のビジネスを大きく覆す可能性があるからだ。そのまま施行された場合、ユーザーにどのような影響があるだろうか。

■「端末値引き」「囲い込み」に新たな規制

この制度案の骨子の一つは通信料金と端末代金を明確に分離する「分離プラン」の義務化措置だが、これについては大手3社とも既に対応済みだ。もう一つの骨子が「行き過ぎた囲い込みの禁止」に関する措置である。通信契約を解約しやすくし、より安価なサービスへの乗り換えを促進することで市場競争を促すべく、かなり踏み込んだ規制を盛り込んでいるのだ。

まず、2年間などの長期間契約を結ぶ代わりに毎月の通信料を割り引く、いわゆる「2年縛り」を途中で解約したときの違約金上限を1000円にする。現在一般的な違約金の9500円の、約10分の1にまで引き下げられることになる。また長期契約時の値下げの上限も、現在の月当たり1500~2700円から大きく引き下げられて170円となり、ほとんど料金差がつかなくなる。

2つ目は端末値引きの上限額に対する規制だ。通信契約を条件とした端末の値引きを禁止するだけでなく、継続を条件としない端末値引きの上限についても、一部例外を除いて2万円にするとしている。これはKDDIの「アップグレードプログラムEX」やソフトバンクの「半額サポート」、NTTドコモの「スマホおかえしプログラム」といった、端末を36~48カ月という長期間の分割払いで購入し、途中で返却する代わりに一定額の残債支払いを免除する、端末購入プログラムの提供を難しくすることを目的とした規制とみられる。

通信契約にひもづいた端末値引きの禁止や、契約にひもづかない端末値引きの上限を2万円にするといった規制は、「スマホおかえしプログラム」などの端末購入プログラムの提供を難しくすることが狙いだといえる

そして3つ目は、同じ携帯電話会社を長く契約する人への割引に対する規制である。これは2年縛りの違約金に規制を入れることで、その代わりに携帯電話会社が長期契約者向けの割引を手厚くし、解約しづらくすることを防ぐ措置とみられ、割引の上限は1カ月分の通信料の範囲に制限されるという。

「モバイル市場の競争促進に向けた制度整備(案)」がもたらす主な影響

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