我が子の就活、オヤカクしますか 望む仕事と親の思い今どき親子の就活事情(1)

2019/7/10

加えて、少子高齢化に伴う親子関係の緊密化も背景にあるようだ。特に地方出身の学生が故郷を離れて東京などで就職することに、親が抵抗感を示すケースが目立つ。

「まだ気持ちの整理はついてないけれど、親の勧めるほうに決まりそうです」。こう筆者にメッセージを送ってきたのは、宮城県内の私立大4年の女子学生Aさんだ。出身も東北。収入は多くないが勤務は仙台市のX社か、全国に転勤の可能性があり仕事もハードだが収入も多いY社か。Aさんは「若いうちにチャレンジしたい」とY社に気持ちを固めていた。

ところが、Aさんは親が心配しているのも知っていた。そこで、会社の雰囲気を知るため両親とY社の店舗の見学に行く計画を立てた。しかし当日になって、「やはりX社にしたほうがいい」と両親から説得されたという。「でも……、営業のきつさを心配する両親の気持ちもよくわかる」。Aさんは複雑な胸の内を口にする。

人材サービスのネオキャリアが600人以上の親に対して実施した調査(2018年12月)によると、企業によっては子どもに内定辞退を促すと答えた親は20・4%に上った。なかなか子離れできない自分がいるとの回答は31・4%、28・3%が出来ることなら地元に残ってもらいたいと答えている。

親と大学生の関係は、明らかに変わってきている。もう少し、ほかの学生の話も聞いてみよう。

ベンチャーでのインターンが面白くてのめり込んだ

慶応大文学部4年の和田祐里香さん(22)。POTLUCKというフードテック系サービスを運営するスタートアップで昨年から長期インターンとして働いている和田さんは、卒業後も同社で働こうと思っている。

ベンチャーで働きたいと思っている和田さん

「部活もサークルも続かなかったのに、インターンだけはのめり込めた」という和田さんは、就職活動に前向きになれなかった。「自分もさすがに大学3年が終わる頃には、大手企業を中心に就活するだろうと思っていた」。しかしどこにも行きたいと思えなかった。それくらい、POTLUCKの仕事が面白い。「就活することは、私にとって転職にすら感じた」

心配した母からは頻繁に連絡がくるようになった。「まずは大手に行ったほうが安心。おばあちゃんも心配している」と再三言われた。さすがに1社も受けないのもよくないかと、大手企業数社の入社試験を受けたが、すべて縁がなかった。「生半可な気持ちを企業に見抜かれたのだと思う」と和田さんは振り返る。

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