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メインの通路中央の平台に展示する(紀伊国屋書店大手町ビル店)

メインの通路中央の平台に展示する(紀伊国屋書店大手町ビル店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している紀伊国屋書店大手町ビル店だ。このところ雨の日が多く、来店客がいつもより少ない。それでも周辺にオフィスを構える企業勤めの人たちの需要は底堅く、金融関連書や実務書がビジネス書の売り上げを支える。そんな中、書店員が注目したのは、50代でフリーランスに転身した元大企業幹部社員が自らの体験をもとにセカンドキャリアの築き方を指南した手引書だった。

元トヨタ部長が経験もとに語る

その本は高田敦史『会社を50代で辞めて勝つ!』(集英社)。著者は1961年生まれのトヨタ自動車の元幹部社員。3年前、54歳のとき、レクサスブランドマネジメント部部長を最後に31年勤めた同社を辞めてフリーランスになった。マーケターとしての会社員時代の経験、人脈を生かしての転身である。

フリーランスになる準備に入ったとき、具体的な辞め方やその後の働き方についての実務的な指南書はあまり見当たらなかったと著者はいう。「『あのときこんな本が欲しかったなぁ』と考える内容を具体化した」のが本書だ。前半の2章で、50代で会社を辞めるべきだと考えた理由と31年間のトヨタでの自身の歩みを振り返ったあと、後半は「50代で会社を辞めるための10の心得」「独立前にやっておくべき20の行動」「フリーランスとして生きるための15の知恵」をつづる。

自分の値決めの基準とは

実体験に基づいた具体的なアドバイスが本書の読みどころだ。心得編では、○×形式で会社を辞められる人と辞められない人の傾向を10カ条並べる。「○辞められる人は、デジタルコミュニケーションに抵抗がない」「×辞められない人は、すぐに電話をかけたがる」といった具合だ。

行動編では退職の1年以上前にやっておきたいことと、1年前からやるべきことに分けて具体的な行動を10項目ずつ列挙する。一番の心配事になりそうな収入の計画については、1年以上前にはいつ辞めていつまでフリーで働くかを決め、5年刻みで大まかなライフプランを立てておくと記し、1年前からは3年間の収支計画を立てることをすすめる。

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