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厚生年金、加入者が亡くなると孫や親にも遺族年金 そこが知りたい厚生年金(下)

2019/7/7

筧良男 「年収の壁」というやつだね。ほかにも厚生年金のメリットはあるのかい?

幸子 年下の配偶者や子がいる場合、一定の条件を満たせば加給年金を受け取ることができるの。厚生年金の家族手当と考えるとわかりやすいわね。厚生年金に20年以上加入した人に生計を共にする配偶者がいる場合、配偶者が65歳になるまで年間約39万円が年金に上乗せされるの。配偶者の年収が850万円未満であることなどの条件もあるけどね。配偶者だけでなく、生計を共にする18歳未満の子がいる場合も支給の対象よ。これも国民年金にはない仕組みよ。

 65歳の夫に60歳の専業主婦の妻がいる場合、加給年金は5年間受け取れるんだね。

幸子 そうよ。妻が65歳になって自分の老齢基礎年金をもらい始めると加給年金の支給は打ち切られるけど、それに代わる形で妻の年金に付くようになるのが振替加算よ。金額は生年月日に応じて決まっていて、年間約1万5000~22万円が支給されるの。ただし、1966年4月2日以降生まれの人には振替加算は付かないわ。

良男 厚生年金は家族の保障が手厚い仕組みになっているんだね。

幸子 そうなの。あと、厚生年金は離婚の際、結婚期間中に納めてきた保険料の納付記録を分割することができるの。老後の生活保障を公平にするための制度よ。分割できるのは厚生年金部分だけで、基礎年金などは対象外だけど。

 じゃあ、夫が亡くなった場合も妻や子に何か保障があるの?

幸子 厚生年金の加入者が亡くなった場合、残された家族の生活を保障するために遺族厚生年金が支給されるわ。厚生年金の加入者であれば遺族基礎年金と遺族厚生年金がもらえることがあるわ。遺族厚生年金は子や配偶者のほか、両親や孫も対象になるの。国民年金の場合は遺族基礎年金がもらえるけど、対象者は子と子がいる配偶者のみなの。けがで障害を負った人が受け取ることができる障害年金も、厚生年金加入者がもらえる障害厚生年金は障害基礎年金に比べ障害の程度が軽くても給付を受けられる仕組みになっているわ。

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