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オシゴト図鑑

先生は弁護士 いじめ、勉強…学校現場の悩みはお任せ

2019/7/8

学校内弁護士、神内聡さん

東京都内の私立中高一貫校に、教員と弁護士の二足のわらじを履く「先生」がいる。いじめや不登校、教師の労働環境、モンスターペアレントなど、現代の教育現場が抱える課題は複雑だ。それだけに、教員兼弁護士の出番は広がっているという。「学校の困りごとの一番近くにいてトラブルを解決する」ことをモットーとする神内聡さん(41)のオシゴトに迫る。

学校内弁護士ってどんな働き方ですか。

私は、淑徳中学校・高校(東京・板橋)に勤務する社会科教師であり、弁護士としても働いています。つまり兼業なんです。

学校の顧問弁護士ではないのかとか、最近各地の教育委員会が導入している「スクールロイヤー」と何が違うのかなどよく聞かれますので、私が弁護士も兼業する教師として採用された経緯をお話しましょう。

大学の学部時代は、かなり苦労して社会科の教員免許をとりました。淑徳中高に勤務していた2008年に司法試験に合格し、弁護士になりました。その後、しばらくは教員ではなく弁護士に専念していたのですが、当時の淑徳の校長から「学校で教えながら弁護士としても働いたらどうか」と誘われたのです。そんなことできるのか?と思いましたが、校長先生は本気でした。

ここは強調しますが、淑徳にトラブルがあったわけではありません。キャリア教育を充実させるために、教員以外の経験のある多様な人材を教師に迎えたかったのです。だから、淑徳には宇宙航空研究開発機構(JAXA)に勤務したことがある理科の先生もいます。

現在、業務時間の比率は教師8:弁護士2です。学校では授業のほかに担任の業務、部活動の顧問もしています。授業がない月曜と金曜の午前や、平日の学校勤務のあとに弁護士の仕事をします。淑徳だけでなく他の学校法人など顧問先は実はけっこう多くて、週に2、3件は相談がきます。学校内でけがをしたとか、人間関係のトラブルとか、相談内容もいろいろです。学校関係以外の案件も引き受けています。虐待案件や離婚、相続、不動産、医療事故などです。

ふだん、学校ではあくまで教師なので弁護士であることを生徒にあまり意識させないようにしています。でも、ときには生徒たちに「相手の言い分を聞いて考えさせる」みたいに、弁護士っぽいニュアンスも小出しにしたりしています。

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