次は「お金のない人はどうしたら2000万円をつくれるのか」。これは報告書が指摘するように、長期の積み立て投資が最も手堅い方法だ。というより、大半の銀行の定期預金金利が0.01%という超低金利の現在、普通の生活者がゼロから効率的に資産形成しようとしたら、個人的には投資信託の積み立て投資ぐらいしか思い浮かばない。改めて積み立て投資の基本を確認してみよう。

積み立て投資における時間の効用

積み立て投資の成果は毎月の積立額と積立期間、利回り(リターン)の掛け算になる。そして、中でも重要なのが積み立ての期間(時間)だ。目標額が同じなら、期間が長くなるほど毎月の積立額は少なくて済むし、高いリターンを狙ってハイリスクな金融商品にお金を投じる必要もなくなる。「積み立て投資はできるだけ早く始めた方がよい」というのは真実だ。

積立期間と想定リターン、そして積立期間と積立額の関係を以下の2つのグラフに示した。老後資産の目標額は預貯金残高や働き方などで人それぞれ、まったく違ってくるが、今回は象徴的な数字となった2000万円にした。

グラフAは、つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)で年間投資額の上限である40万円(月3万3300円)を積み立てたとき、2000万円を実現するのに必要な積立期間とリターン(年率)の関係だ。積立期間が30年なら必要な利回りは年3.3%。しかし期間が短くなるほど目標達成のための利回りは高くなり、10年では30%と、金融商品の常識ではあり得ないリターンが必要になる。

グラフBでは、年3.3%の利回りを前提にして、2000万円達成のための積立期間と毎月の積立額の関係を示した。積立期間が30年のときには3万3300円だった毎月の投資額は、期間が短くなるほど増えて10年では14万1000円に膨らんだ。

注目記事
次のページ
低リターンでも積み立て効果で2000万円