Men's Fashion

「洋服は肩と胸で着る」体づくり意識 TVの服は自前

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峰竜太 装いの美学(上)

2019.7.4

俳優でタレントの峰竜太さんはビスポーク(高級注文服)への知見も深い、大の服好きとして知られている。スタイリストをつけず、長年番組で着用する服は自ら選んできた。セレクトショップめぐりで磨いたセンスでコーディネートを考え、毎年秋にはイタリアへ通って服や靴を調達する。美しく着こなすための体づくりも欠かさない。自分自身だけでなく街中の男性の身だしなみも気になる、という峰さん流の装いの美学を披露してもらった。

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■一番大事にしているのはサイズ感

――テレビ番組ではいつもぴったりフィットしたジャケット姿で立ち姿もきれいです。

「洋服とは体そのものです。僕はサイズ感を一番大事にしています。たとえばジャケットの胴回りはこぶし1個入るのは大きすぎ。立ったときにいい形には見えません。どんな服の店でも胴回りを詰めてくれるのですから、買うときは体に合うかどうかを気にした方がいいですよ。サイズ次第で見栄えが全然違いますから。あとは体づくりです。やっぱりスーツもジャケットも体で着るものです」

――洋服をきれいに着るための体を意識しているそうですね。

「体形を維持したいので家にいるときは毎朝トレッドミル(ランニングマシン)とエアロバイクでトレーニングをして、週2回はジムに通っています。トレーナーには『あまりマッチョにならないようなメニューを』とお願いしています。67歳になりましたが体脂肪は16~17%。僕の身長は172センチメートルと高くありませんが、体のバランスがとれていれば服は似合います。おなかが出ていてはだめ。そういう意識は一般の人でも必要ではないでしょうか」

――「服は体形で着るもの」という持論を持つようになったきっかけは何でしたか。

「高校生のときに学生服を自分好みの形に変えて着ていました。おしゃれというほどではありませんが胸板が厚く、肩もあった方がかっこよく着られる、と考えるようになりましたね。陸上でトレーニングを積んでいたので体には自信がある。そのころから自分なりのバランスよい体をつくろうと思ってきました」

――きょうはラペルが大きくウエストがシェイプされたジャケットにニットタイです。トラッドスタイルがお好きですか。

このほど在日イタリア商工会議所主催のイベント「イタリア・アモーレ・ミオ!2019」(東京都港区の赤坂サカスで開催)のPR大使に選ばれた。7月7日には同イベントでイタリア通いや服の魅力について話す予定だ

「服は正統派のトラッドがメインです。きょうはちょっと攻めた着こなしで、ジャケットはナポリのガブリエレ・パジーニのもの。ユナイテッドアローズやエストネーションやビームスといったセレクトショップに週3日は顔を出しています。新しいものを見つけたり試したりするのが大好きなんです。店員さんがいろいろすすめてくれ、そうしたおすすめから1歩2歩出たコーディネートができるものを選んでいます。やはり人に見られる仕事ですから」