さまざまなブランドを試していくうちに、イタリアの服や靴に傾倒するようになったという俳優でタレントの峰竜太さん。15年前から続けているイタリア通いではビスポーク(高級注文服)も手に入れ、身につけるたびにイタリア職人の手仕事に魅了されるという。自宅のクローゼットにはお気に入りのファッションアイテムがずらりと並ぶ。思い入れのある一点一点を手にしながら「装いは気持ちを高揚させ、仕事のモチベーションを高めてくれる」と語った。
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■大好きなリヴェラーノ。見た目だけでなく動きが楽
――お気に入りのスーツを着ていただきました。エレガントで柔らかいイメージでラインがきれい。ビスポークですね。
「大好きなリヴェラーノ&リヴェラーノのスーツです。形はオーソドックスで、パンツのラインも細くしたりしていないでしょう? 十数年前からこれまで、アントニオ・リヴェラーノさんに5~6着を作ってもらいました。仮縫いを経て仕上がるまでには1年ほどかかります。でも、どれも大好きで大事に長く着ています」
「リヴェラーノ&リヴェラーノの服は見た目がいいだけでなく、動きがものすごく楽です。最初に頼んだビスポークのネイビーのスーツはガーメントケースもなくて、段ボールに無造作にパンツとジャケットが入って届き、びっくりしました。取り出してつるしてみると、また驚きました。しわひとつない。後で生地に何かしらの仕事をしていると聞きました。やはり洋服は文化なんですよね」
――イタリアブランドを好きになったのはいつごろからですか。
「30代からセレクトショップに行くようになりました。当時通った店のスタッフとは今も付き合いがあり、僕の知識や着こなしの幅を広げてくれます。その中の一つであるユナイテッドアローズでイタリアものの良さを知りました。昭和から平成へのバブル期にはファッションが社会現象化して、アルマーニが流行しました。当時は仕事で香港によく行っていたので、僕もアルマーニやフェラガモをずいぶん買いました。すでに香港にはアウトレットがたくさんあって、ほこりまみれになりながら商品を探していましたよ」