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「服の楽しみは高揚感」ビスポーク愛高じイタリア通い 峰竜太 装いの美学(下)

2019/7/5

■15年前から毎年9月第1週にイタリア通い

――その後、イタリア通いが始まるのですね。

右からエルメネジルド・ゼニアのクロコ、ステファノ・ベーメルのウイングチップと同鮫革、ブルネロ・クチネリのタッセル。「靴はほぼイタリアで調達します。断然お得でいいものが買えますから」

「気に入っていた店の販売員が独立して洋服店のオーナーになり、15年前から僕のイタリア通いに付き合ってくれるようになりました。英国のトラッドもいいと思いますけど、イタリアものは服や靴のテーストが僕に合っていると思いますね。最初にイタリアに行った時に衝撃を受けて購入したのがエルメネジルド・ゼニアのクロコダイルの靴でした。日本では70万円ほどするものでしたが50万円で手に入れました。僕が持つ靴の中ではトップの価格帯ですよ。靴は絶対イタリアで買った方がいいですね」

――東京の店でもイタリアものに傾倒していったのですか。

「プラダもずいぶん買いましたしブルネロ・クチネリも早い時期から手に入れたブランドです。クチネリさんのブラウンのジャケットにグレーのパンツを合わせるという、エレガントなセンスが好きですね。そのうち、ユナイテッドアローズでリヴェラーノ&リヴェラーノを知ることになります。最初は既製品を買っていたのですが、次第に本店に行きたいと、イタリア通いの時にフィレンツェに必ず寄るようにしたんです」

「ファッションは十人十色、100人100色でいい。いかに自分のスタイルを持つかなんです。同時に相手を不快にすることなく、大勢の人にいいな、と感じてもらえることも大事だと思います」

――イタリアへ行く時のスケジュールを教えて下さい。

「毎年9月第1週と決めています。春夏物のセールがありますし、同時に秋冬物をみることができますから。行く店はほぼすべて決まっています。月曜日の夜に到着し、次の日は一日朝からフィレンツェへ行き終電まで過ごします。リヴェラーノ&リヴェラーノに始まり服や靴を回ります。最高級靴といわれる『ステファノ・ベーメル』にも必ず立ち寄り、1足は買います。今はここで働く日本人の女性靴職人が多いんですよ。僕が買うのはビスポークではありませんが、足を入れた瞬間にぷしゅっと音がするくらいに形がぴったり。気持ちいいんですよ」

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