検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

道選ばぬネオクラシック ドゥカティ・スクランブラー

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

webCG

単なる"おしゃれなネオクラシック"と思ったら大間違い。「ドゥカティ・スクランブラー デザートスレッド」は、ストリートでも林道でも存分に走りが楽しめる、極めてハイレベルな"万能選手"に仕上がっていた。

ここもあそこも専用仕立て

ドゥカティのスクランブラーシリーズには、現在11機種のモデルがラインナップされている。中核をなす800ccに7機種、電子デバイスを充実させた1100ccに3機種、普通自動二輪免許(いわゆる中免)で乗れる400ccに1機種というのがその内訳で、今回はその中から800ccのデザートスレッドに試乗した。

スクランブラーとは、オンロードもオフロードもこなせる一種のデュアルパーパスモデルだが、日本の道路環境では大半のライダーがオンロードで使用していることだろう。出掛けた先でたまたまダートに遭遇すれば普通のロードバイクよりは安心感があるものの、オフロードを走る割合は多くても1割といったところ。ダートには一度も踏み入れたことがない、というライダーも多いはずだ。

そんな中、オフロード成分が格段に増量されたモデルがデザートスレッドである。その名称は、カリフォルニアの砂漠を駆け回るためにカスタムされたバイクに由来し、1960年代に流行。直訳すると「砂漠のソリ」といったところだ。60年代当時、それはスクランブラーから発展したカテゴリーだったが、ドゥカティはそれに倣い、現代のスクランブラーの派生モデルとして、このデザートスレッドを作ったのである。

スタンダードモデルに相当する「スクランブラー アイコン」と比較して、目に見えて異なる部分は、長くなった足だ。アイコンのホイールトラベル量は前後とも150mmなのに対し、デザートスレッドでは200mmに延長。それに伴い、KYB製の倒立フロントフォークは直径41mmから46mmへとかなり大径化されている。

またホイールサイズも変更され、デザートスレッドはフロントに、アイコンから1インチアップの19インチホイールを採用。リアは同径の17インチながらナローになり、ブロックタイヤに適したリム幅になっている。ストロークが延びたサスペンションと大径化されたホイールサイズは、高い走破性をもたらす一方、その代償として足つき性は悪化。これはまぁ、致し方ないところである。

よく考えられた乗り味

ただし、ここまでならちょっとしたショップカスタムの範疇(はんちゅう)だが、ドゥカティはそんな「なんちゃってオフローダー」のまま送り出すことをよしとしなかった。本気で飛んだり跳ねたりすることを想定し、フレームを大幅に強化しているからだ。

一見すると他のモデルと同じに見えるが、その鋼管トレリスフレームは肉厚のあるタイプに置き換えられ、ストレスが掛かる部分にはパイプを増設、あるいは補強材を追加し、全面的に手を加えているのだ。アイコン比で車重が20kg増しているのは、この足まわりとフレームに大部分が起因する。

単気筒エンジンを搭載する純粋なオフロードモデルを引き合いに出すとはるかに大きくて重いが、ビッグアドベンチャーモデルよりは圧倒的にコンパクトで軽量。それがデザートスレッドの立ち位置で、このところ勢力を伸ばしつつある、ミドルクラスのアドベンチャーのニーズとちょうどかぶる。スタイリングがたまたまネオクラシックなだけで、その個性がむしろ武器といってもいいだろう。

デザートスレッドも含め、800ccのスクランブラーに共通する美点は、エンジンのほどよいビート感とスロットルの開けやすさだ。特にアナウンスされてはいないものの、マッピングの年次改良はかなり進み、この2019年型は文句のつけようがない。これ以上はバイブレーションになるが、これ以下なら味が薄くなる、ほどよい鼓動を発生。ごく普通にストリートを走っているだけで、バイクを操っている強い満足感に浸ることができる。

ハンドリングはゆったりと旋回力を発揮するタイプだが、エンジンの穏やかさに添ったものでなんら違和感がない。絶妙なのはピレリ製のブロックタイヤ「スコーピオン ラリーSTR」が見せる、オンロードでのグリップ力だ。この手のタイヤの場合、アスファルト上でペースを上げると、いかにも接地面積が不足している頼りなさやゴツゴツ感があるものだが、それがない。ごく普通のロードタイヤのようにバンクさせ、スロットルを開けることができるのだ。

年次改良は効果あり

今回は試していないが、デザートスレッドで林道ツーリングに出掛けたことがある。その時はタイヤが生き生きと機能し、ダートや多少のガレ場を難なく走破。そうした場面では、さすがに車重を感じるものの、既述の通り大型のアドベンチャーモデルのことを思えば、心理的な不安も肉体的な疲労も格段に少なくて済む。

そんなデザートスレッドのオフロード性能は、2019年型でさらに向上している。それが他の800ccスクランブラーにはない、ライディングモードの追加だ。

ハンドル左側に備えられたボタンを操作するとメーター内に「OFF-ROAD」の文字が現れ、リアブレーキのABSをキャンセルできるようになった。これによって意図的に後輪をロックさせ、車体の向きを素早く変えるなど、ライディングの自由度が大幅に高められているのだ。

こうした点からも、決して見た目だけではないドゥカティの本気度がうかがえる。デザートスレッドは多彩なバリエーションモデルの中の1台ながら、道を選ばずに遊べるというそもそもの成り立ちをピュアに推し進めたものだ。それでいて、おしゃれなネオクラシックとしても、ミドルクラスのアドベンチャーとしても、いかようにも応えてくれる万能性を身につけている。

(ライター 伊丹孝裕)

【スペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=2100×940×1213mm
ホイールベース:1505mm
シート高:860mm
重量:209kg
エンジン:803cc 空冷4ストロークL型2気筒 OHC 2バルブ
最高出力:73ps(54kW)/8250rpm
最大トルク:67Nm(6.8kgm)/5750rpm
トランスミッション:6段MT
燃費:--km/リッター
価格:142万5000円

[webCG 2019年6月28日の記事を再構成]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_