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リップシンク女王ねお 私は15秒動画に4時間かける

日経エンタテインメント!

2019/7/14

音楽に合わせて振り付けをしながら口パクを行う、“リップシンクの女王”と呼ばれ、10代から絶大な人気を集める、17歳の現役高校3年生モデル、ねお。ショート動画アプリ「TikTok」のフォロワー数は130万人を突破している。中学3年時にYouTuberが多数在籍する事務所「VAZ」に所属、昨年4月からは雑誌『Popteen』の専属モデルも務める。

2001年6月6日生まれ、鹿児島県出身。リップシンク動画投稿で、圧倒的クリエイティブセンスを発揮し、女子中高生を魅了する次世代のカリスマ。18年は、ワイモバイル制作のドラマ『恋のはじまりは放課後のチャイムから』で女優デビューも果たした

「スマートフォンを小6の時に両親に買ってもらい、中学校に入ってから動画アプリ『MixChannel』の動画を見るようになりました。そしたら自分も投稿したくなって、一番最初は当時はやっていた、おそろいの衣装で同じダンスを踊る『双子ダンス』を妹と一緒に撮って上げました。翌日には学校で友達から『見たよ』と言われたのがうれしくて。『ここは恥は捨てよう!』と、渡辺直美さんがやって話題になり始めていた、リップシンク動画を中心にその後も上げ続けました。

中学2年生の時にはVAZの動画オーディションを受けたんですけど、落ちちゃって(笑)。ただそれで動画制作をさらに頑張るようになり、フォロワー数も増え、中学3年生の時に逆にスカウトしてもらいました。そして高校入学のタイミングで、鹿児島から東京に上京したんです」

■はやっている曲はあまり選ばない

彼女がTikTokに上げるリップシンク動画は、曲のテイストによって毎回趣向を変え、曲の選び方にもオリジナリティがあふれる。その類まれなる「セルフプロデュース力」と「表現力」が多くのフォロワーを魅了する理由だ。

「TikTokは動画の長さが最大15秒なんですけど、私は制作に4時間かけたりもします。楽曲ごとにメイクや髪型も変えていて。明るい楽曲では、髪型はツインテール、メイクにはいろんな色を使い、コンタクトの色も青にして楽しい雰囲気を伝えたり。一方、病んでる系の暗い曲では、映像をモノクロにして、目元のメイクは赤に。同じ表情のまま頭の角度だけ変えて、人形っぽい雰囲気を出して怖さを演出したりします。また、動画は毎日上げるので、見ている人が飽きないよう、カラーとモノクロをバランスよく順番に制作するようにしています。

あと、はやっている曲はあまり選ばないですね。他の人とかぶりたくないのと、いろんな世代の人に見てもらいたいので。今やったらウケそうな過去の人気曲をよく調べています。先日、松浦亜弥さんの『桃色片想い』(02年発売)で動画を作ったところ、同世代だけでなく、年上の方たちの反応も良くて。「懐かしい、ありがとう!」みたいなコメントをたくさんいただきました。

昨年から『Popteen』の専属モデルとなったことで、見られている意識がさらに強くなり、メイク研究には力を入れるようになりました。最近は動画でのメイクの幅が広がったし、YouTubeにメイク動画を上げる機会も増えましたね。20歳まではあと2年と少しあるので、「10代女子=ねお」と言われるような存在を目指し、1つずつ階段を登っていければと思っています」

(ライター 中桐基善)

[日経エンタテインメント! 2019年6月号の記事を再構成]

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