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「戦時投資シナリオ」点検 まさかに備え(平山賢一) 東京海上アセットマネジメント執行役員運用本部長

2019/7/2

写真はイメージ=PIXTA
「常に歴史から学べることがある」

大阪での20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が終わりました。株式市場は米中貿易戦争の一時的な緩和を好感して上昇しましたが、中長期的な対立構造はなんら変わっていません。米国・中国・ロシアを対立軸に、改善の兆しが見えたかと思えばいさかいが深まる現在の国際関係のもつれは一朝一夕には解決しません。

現時点では全くのアタマの体操ですが、過去の戦争期における金融市場の動きを知っておくことは無駄ではありません。戦争期における証券投資の成果を振り返り、戦時の投資シナリオについて学んでみましょう。

■従来型戦争の帰結は……

従来の戦争では、社会基盤の多くが破壊され、復興のために様々な資材や労働力が必要となるのが普通でした。モノや労働サービスの希少性が高まり、物価や賃金の上昇スピード加速という現象を生みます。いわゆるインフレーションです。

第一次世界大戦後の敗戦国ドイツの「店に入り、支払いをするまでの間に値段が上昇する」とまでいわれたハイパーインフレは特に有名です。そうでなくても敗戦国の状況は総じて悲惨でした。

■現代ではグローバル社会からの分断

現代の「戦争」の場合は、直接社会基盤を破壊せず、情報インフラをまひさせて日常生活に打撃を与えたり、グローバルなサプライチェーンから締め出したり、といった手法で相手に打撃を与えるケースが増えています。

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