育休中、家事・子育てを話し合おう 復職後のヒントに

育児休業中の女性たちが集う「MIRAIS」(東京都中央区のチルドリンカフェ本部)
育児休業中の女性たちが集う「MIRAIS」(東京都中央区のチルドリンカフェ本部)

働く人が育児休業を取るなどして仕事から一定期間離れると、キャリアにブランクが生じることに不安や焦りを覚えがちだ。そこで育児や家事、地域活動といった体験を前向きにとらえて日々を過ごせるよう後押しする動きが出てきた。育児で得たスキルは仕事にも生きる――。そんな声を集めてみた。

「夫と話す時間がなかなか取れなくて……」「うちは寝る前と食事中がコミュニケーションの時間だよ」。育児休業中の女性たちが一堂に会し、乳幼児をあやしながら語り合う。2018年8月に活動を始めた育休コミュニティー「MIRAIS(ミライズ)」は、充実した育休を過ごすことを目指す女性たちが集う場だ。

現在は36人が活動中。メンバーは取り組むテーマを各自1つ決めて、月1回集まって状況を報告し合う。夫との関係づくりや子育て、キャリアの振り返りなど、半年の活動期間にメンバーが取り組みたいことは幅広い。

保険会社の事務職の30代女性は第1子の育休中。第2子を妊娠しており、20年春に職場復帰する。育休中の目標は「ワーママ(働く母親)ライフの土台づくり」だ。「復職後は初のワーママ生活を始めるので、今のうちにストレスの芽を摘んでおきたい。人生に求めていることは何か、自分の価値観も明確にしたい」と話す。

自身に課した5月のテーマは「家の収納の見直し」と、復職後のキャリアを意識した「自己分析200問」だった。「自己分析を全部こなせなかった」と打ち明けたところ、メンバーから「最初から多くを目標にするのではなく、少しずつ積み重ねてみては」との助言を得て、参考になったという。育休中の仲間から刺激を得られるのも魅力だ。

MIRAISを立ち上げた栗林真由美代表(36)は「育休は会社内の役割から離れ、一人の人間としてどう生きていきたいかを深く考え、人生を見つめ直せる時期でもある」と話す。自身も第2子の育休を終え、富士通クラウドテクノロジーズ(東京・中央)に今春復帰したばかりだ。

「最近はインターンシップや勉強会など育休中の人向けのサービスが増えている。キャリアに空白が生じる不安からつい飛びつきがちだが、本当にやりたいことを自身に問い直してほしい」。育休をキャリアダウンと思う必要はない。それがMIRAISのメッセージだ。

すでに職場に復帰したメンバーには「充実した育休を過ごせたから、心機一転して頑張ろうと思えた」という人や、会社以外でキャリアを積むパラレルキャリアに向けて踏み出した人もいるという。