予算3000円 パソコン周辺機器を使って評価した
パソコンの周辺機器には驚くほど格安な値段で販売されている製品もある。「でも、本当に使えるの?」と心配する人もいるはず。そこで予算3000円で日経PC21編集部がこれらの格安製品を実際に購入。本気で使ってみて、ガチ評価しました。購入時の参考にしてください。昨日のスマホ関連グッズに続いて、パソコン関連グッズから紹介する。
●【Wi-Fi中継機】RE200/R
Wi-Fi親機の電波が弱く、ネットへの接続速度が遅く、途切れることもある……。こうした不満を解消してくれるのが「Wi-Fi中継機」。親機と電波が弱い部屋の間に設置して、Wi-Fiの範囲を広げる。お薦めは、ティーピーリンクジャパンの「RE200/R」だ。特徴は3000円を切る低価格ながら、5GHz帯の11acと、2.4GHz帯の11nを同時に利用できるところ。
通信速度は11ac接続で最大433Mbps、11n接続だと同300Mbpsとなる。より安価な11nのみ対応の製品もあるが、11ac対応のWi-Fi親機を利用しているなら、あえて通信速度の遅い製品を選ぶ必要はない。
また本製品はLAN端子もあり、有線LANしか使えないデスクトップパソコンでも利用可能。壁のコンセントに挿すだけで動作するので、設置もラクだ。ただし、ほかの挿し込み口と干渉しやすいので注意。
●【パソコンバッグ】VARNIC ビジネスバック
ビジネスパーソンに人気があるリュックタイプのパソコンバッグ。ノートパソコンを持ち歩く人が増え、肩や手にあまり負担がかからないバッグが選ばれるようになってきた。今回購入した「VARNIC ビジネスバック」は、アマゾンのビジネスリュック部門のランキングでもトップ10に入る人気製品。今回はタイムセールで3000円を切っていた。
ノートパソコンの収納は15.6型まで対応。サイズは幅31×高さ45×奥行き16センチと、最近流行の小型でスリムなタイプではないが、その分、収納力に優れる。例えば側面。600ミリリットル入りのやや大ぶりのペットボトルを収納できるポケットを用意する。もう片方にも折り畳み傘などを収納可能だ。このほかペンやメモ帳などに向いた前面ポケット、背面にはさらに隠しポケットを用意。後者はパスポート、会社の入館証といった大切なものを安全に持ち運べる。
また側面にはケーブルを通せる穴があり、モバイルバッテリーでスマホを充電したり、音楽プレーヤーと有線イヤホンをつないだりしても、ケーブルをスッキリと配線できる。
●【USBハブ】400-HUB050PD
モバイルパソコンを中心に、USB端子がUSBタイプCだけ、それも数が少ない製品が増えている。
そこで便利なのがUSBタイプC接続のUSBハブだ。中でも重宝するのが、通常タイプ(USBタイプA)のUSB3.0端子を複数と、ディスプレー出力を備えた製品だ。
今回購入した製品は、3000円を切る価格ながら、USB3.0端子を2つとHDMI出力端子を1つを備える。本体もスリムなので、ノートパソコンと一緒に持ち運びもしやすい。パソコン側のディスプレー出力に対応したUSBタイプC端子に接続すると、ハブのHDMI出力端子から外部ディスプレーに出力して、マルチディスプレー環境が構築できる。USBタイプC端子も備えるが、これはこの製品の使用時にUSBタイプC経由でパソコンを充電するためのものだ。ウィンドウズとマックの両方に対応する。
●【マウスパッド】QcK mini
パソコンの操作に欠かせないマウス。デスクトップパソコンはもちろん、タッチパッドを内蔵するノートパソコンでも、標準でマウスが付属している製品が大半だ。読者の多くも、マウスを利用してパソコンを操作していることだろう。
最近のマウスは、読み取り方式に昔ながらの光学式だけではなく、レーザーを使う製品が増えている。こうした読み取り方式の進化により、机の材質を問わず快適に使えるようになってきた。しかし、マウスの滑り具合などは、机の素材によって変わる。またマウスの性能によって、トラッキングに難があるケースもまれにある。
そこでお勧めしたいのが、昔ながらのマウスパッドの利用だ。最近は、eスポーツ人気などが後押しして、再び注目度が高まっている。アマゾンで人気のSteelSeriesの「QcK mini」もそういった製品の1つ。滑りの良い布製で、底面にはラバー素材の滑り止め加工を施す。使用感は至って普通だが、確かに操作はより安定する。同製品は複数のサイズを用意。今回はミニサイズを選んだが、普段の作業なら十分だ。
●【ファン内蔵クッション】USB爽快クッション
蒸し暑い夏は、ただ椅子に座っているだけでも汗ばんできて不快になりがちだ。そんな悩みを解消してくれそうなのがこのクッション。
片側にファンが付いていて、その反対側まで空気が通り抜けるようになっている。給電はUSB経由で、パソコンのUSB端子はもちろん、スマホ用のACアダプターやモバイルバッテリーに接続しても動作する。動作させると、足の間に位置するファンで吸い込んだ空気がメッシュ状のクッションの中を通って背中側に抜けるため、太ももの裏側からお尻、背中にかけて風通しが良くなって気持ちがいい。表面はサラッとしたナイロンで、裏側にゴム状の突起が付いていて滑りにくくなっている。
長時間座りっぱなしで作業することが多い人に向いている。椅子ではなく、畳で座布団の上に置いて使ってもいいだろう。使っていて気になったのはファンの音が大きいことだった。
●【USBタイマー】RA-UTIMER1
ルートアールの「RA-UTIMER1」は、扇風機やLEDといったUSB給電の周辺機器への通電時間をコントロールできるタイマーだ。「つけっぱなし」を減らして節電できる。タイマーは2種類で、設定時間後に給電を止める「オフ」と、設定時間後に給電を始め、さらに止める時間も設定する「オンオフ」がある。
使い方はシンプル。「H」ボタンで時間、「M」ボタンで分を指定するだけだ。設定可能なのは1分刻みで最大99時間59分。なお、中央のクリアボタンを3秒長押しで通電、短く押すと停止するので、手元の電源スイッチとしても使える。オンオフ時にカチッと音が鳴るので、就寝時に使うとやや気になるかもしれない。
[日経PC21 2019年8月号掲載記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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