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人生を変えるマネーハック

「老後2000万円」は余裕の原資 年金の誤解を解く 「老後に2000万円」をマネーハック(1)

2019/7/1

■若い頃から備えるほど多くなる老後のお金

皆さんの両親や祖父母、あるいは親戚や町内の顔見知りの方などを見回してみてください。老後に余裕があって暮らしている人たちはみな、退職金にプラスアルファの経済的備えを持ってリタイア生活に入った人であるはずです。

逆にいえば、住宅ローンなどをリタイアまでに完済できず退職金でようやく返済した人、老後に備えて財形年金や社内持ち株会などで何も積みたてていなかった人は、公的年金収入のみで取り崩す財源がなく、きゅうくつな老後生活を暮らしているはずです。

世の中にはきちんと教えてもらうことができないお金の常識がいくつもあります。金融リテラシーなどと呼んでこれを教育しようとする動きもありますが、「老後に2000万円」も私はそのひとつに加えるべき(あるいはもう加わっている)項目だと思います。

貯金ゼロで収入が公的年金だけで老後に突入していいと誰も思っていないはずです。今回の報告書ではっきり言ってもらえることは悪いことではありません。なぜなら、早く気がついた人ほど、長く備える時間を持つことができるからです。

そして長く備えた人ほど、たくさんのお金を老後に残すことができます。10万円ためれば老後の小旅行が1回、100万円ためれば10回行ける、というように考えてがんばってみるのが「老後に2000万円」問題との向き合いかたです。

貯蓄額が増えるたび、あなたの老後の「やりたいことリスト」の中で実現できるものを増やしていくことができる、と考えてみてはいかがでしょうか。そのほうが、自分の老後に備える意欲が高まってくると思います。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「スマホ1台で1000万円得する! マネーアプリ超活用術」(PHP研究所)など。http://financialwisdom.jp

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