スイーツ&アイスでぜいたく気分 アイスサンド10選
ぜいたく気分が味わえる「アイスサンド」が人気だ。
この夏、おすすめの一品を専門家が選んだ。
630ポイント
サクサク生地に本格アイス
ダコワーズ・グラッセ 外はサクサク、中はふんわりとした食感の焼き菓子、ダックワーズで脂肪分の多いアイスクリームやソルベ(シャーベット)を挟んだ。6~8種類あり、5個セットはバニラ、マンゴー、カシスなど。
店名は「古きゆかしきフランス」を意味する。パリ、リヨン、アルザス地方のパティスリーで修業した木村成克シェフは、アイスの味によって共通する材料の牛乳や砂糖などの配合を緻密に変えている。「味わいが濃厚。本格的で食べ応えがある」(二村英彰さん)。「口溶けがなめらか。食材の味がストレートに伝わる」(隈部美千代さん)
ダックワーズは「ナッツの香ばしさがある」(大坊幸子さん)。卵白のメレンゲにアーモンドの粉末を使うのが一般的だが、木村シェフはヘーゼルナッツも加えている。「ダックワーズの厚みが口休めに。アイスの冷たさからほどよい温度に戻してくれる」(平岩理緒さん)。
(1)3700円(送料込み)(2)5個(3)http://www.lavieillefrance.jp/(4)東京都世田谷区
610ポイント
アーモンドの風味 しっかり
ダックワーズグラッセ 店で人気のダックワーズを使った。山内敦生シェフは「ケーキに近い食感でアイスとの相性がよい」という。特注の粗びきアーモンドを使用し、「空気を含んでふわっと軽く、冷えてもソフトな食感」(下園昌江さん)。「アーモンドの風味をしっかりと感じる味わい。ダックワーズのクオリティーが高い」(君島佐和子さん)
ストロベリー、抹茶、キャラメル、カフェなど5種類がセットになっている。材料の混ぜ方を工夫し、口溶けがなめらかなアイスに仕上げた。「アイスを口に入れた瞬間、輪郭がはっきりしておいしい。価格も良心的で魅力的」(齋藤由里さん)
できたての風味を味わうために、到着から2週間以内に食べることを推奨している。
(1)1728円(送料別)(2)5個(3)http://shop.bergue.jp/shop/(4)横浜市
520ポイント
薄いマカロンと相性抜群
ミス グラグラ 世界的なパティシエ、ピエール・エルメ氏が得意とするマカロンの生地で、マーブル状のアイスを挟んだ夏季限定商品。
アイスと、さっぱりした風味のソルベを組み合わせているのが特長だ。「クリーミーさと爽快感が両立している。マカロン生地が薄く、アイスが主役の構造になっている」(君島さん)
ミント風味のアイスとイチゴやフランボワーズなどのソルベを合わせた「ミレーナ」など5種類。「味にバラエティーがあり、どれもおいしい」(宝田一夫さん)
「袋をあけた瞬間にテンションが上がる」(宇多聡子さん)。指でつまんで食べるのがおすすめ。「姿形が秀逸で贈り物にぴったり」(吉田菊次郎さん)。
(1)5940円(送料込み)(2)6個(3)https://www.pierreherme.co.jp(4)東京都渋谷区
460ポイント
北海道産ミルクが濃厚
サブレグラッセ 「ルタオ」ブランドで菓子を製造・販売するケイシイシイ(北海道千歳市)のアイスケーキ専門店。アイスに北海道産の牛乳を使用している。「サブレに負けない濃厚さがある」(大坊さん)。カフェオレや宇治抹茶を使った抹茶など、味は5種類。「食感のバランスが絶妙で、素材の味が楽しめる。手土産にも喜ばれそう」(齋藤さん)
アイスを挟むサブレ生地には、甘みのある塩を加えた。「後味に感じる、ほのかな塩気がアクセント。食べる手が止まらなくなる」(宇多さん)。
(1)3024円(送料込み)(2)5個(3)http://www.glaciel.jp/showcases/item08.html(4)東京都渋谷区
400ポイント
8種類 食べる順番も楽しく
es-マカロンアイス オンライン限定品。通常より少し大きいマカロンでアイスを挟む。カシスなど果物の個性を生かしたソルベと、バニラやチョコの濃厚なアイスの8種類セット。「どの順番で食べても次の味と調和する」と小山進シェフ。「アイスの風味がよく、マカロンとのハーモニーもよい。特にフランボワーズは素晴らしい」(吉田さん)
箱を開けると、鮮やかなマカロンが窓からのぞくパッケージ。「色合いが華やかで夏の贈り物に喜ばれそう」(下園さん)。
(1)5400円(送料込み)(2)8個(3)https://www.es-koyama.com/(4)兵庫県三田市
400ポイント
なつかしいクッキーに一工夫
リングターツ サンドアイス 1927年創業のクッキー店。浮輪をモチーフにしたクッキーを使い、アイスサンドにした。「生地のおいしさがピカイチ。スパイスもアクセント」(宇多さん)
味はバニラとチョコの2種類。それぞれアイスにはチョコレートがコーティングされ、「パリッとした食感が楽しめる」(宝田さん)。「昔なつかしい形がかわいらしい」(隈部さん)と手土産に推す声も。高島屋と伊勢丹のオンラインショップで販売。伊勢丹オンラインでは6個入り。泉屋のクッキー缶で届く。
(1)5400円(送料込み)(2)10個(3)https://www.takashimaya.co.jp/shopping/food/0400001704/(高島屋オンラインストア)(4)東京都千代田区
340ポイント
色鮮やかで写真映え
プレミアムパリブレストアイス シュークリーム専門店が作る、ドーナツ型のシュー生地で挟んだ一品。職人が生地を絞るシュー生地は配合にこだわりがある。「想像以上にふんわりとした軽い食感」(松本学さん)
アイスには北海道産生乳を使う。「濃厚で、シュー生地のバランスが抜群」(二村さん)。「トッピングも色鮮やかでかわいらしい」(齋藤さん)と写真映えする見た目も高評価だった。
(1)4644円(送料込み)(2)6個(3)http://cremedelacreme.jp/(4)京都市
340ポイント
果物のみずみずしさ際立つ
銀座ミルフィーユアイス 果物専門店の配送限定品。冬販売の人気商品「銀座ミルフィーユ」に着想を得て開発した。チョコを敷いたパイ生地で、アイスと果物のソースをサンド。「果物のみずみずしさがある」(齋藤さん)、「ソースの酸味がアクセント」(大坊さん)。果物の素材を生かした味わいが支持された。
一層ずつ固めたミルフィーユ状のアイスの断面は「華やかな見た目で、食欲をそそられる」(吉田さん)。果肉入りのイチゴや爽やかなオレンジ、芳醇(ほうじゅん)な甘みのマスカットの3種類。
(1)3780円(送料込み)(2)9個(3)https://ginza-sembikiya.jp/(4)東京都中央区
300ポイント
ビターなぜいたく気分
アイスギフトセット ベルギーのチョコレート専門店のアイスサンド。チョコクッキーで挟み、アーモンド入りのチョコがけ。「チョコのパリッとした食感やアーモンドの香ばしさが楽しめる」(平岩さん)
ダークチョコレートを使用したショコラのほか、北海道産生クリームに三温糖を加えコクを加えたバニラ、フランボワーズの3種類。「中のアイスがクッキーのビター感と相まってよりおいしい。食べた満足感も高く、ぜいたくな気分」(下園さん)。高島屋、小田急百貨店、大丸松坂屋のネット通販で取り扱う。
(1)5400円(送料込み)(2)8個(3)https://www.takashimaya.co.jp/shopping/food/wittamer/(4)ベルギー
290ポイント
ふんわり食感 職人技凝縮
Q-ice マダガスカル産バニラビーンズを使ったアイスクリームを、看板商品のカステラで挟んだ。「なめらかで、ミルクの風味が強いアイスとカステラ生地はバランスがよい」(吉田さん)
焼く工程で生地に含まれた気泡を抜く「泡きり」や焼き加減など、カステラには職人技が凝縮。「冷凍しても軟らかさが保たれ、もっちり、ふんわりとした食感が生きている」(松本さん)。手のひらほどの食べ応えがある大きさも好評だった。
(1)5400円(送料込み)(2)8個(3)https://www.quolofune.com/(4)東京都目黒区
「スイーツ化」進む 冷蔵庫でおいしく
片手で手軽に食べられる「アイスサンド」が人気を集めている。アイスサンドの歴史は意外に古い。一般社団法人日本アイスクリーム協会(東京・千代田)によると1950年代には登場していた。アイスが冬も食べる「通年型デザート」として定着したことなどを背景に、アイスクリーム類と氷菓の18年度の販売額は6年連続で過去最高を更新した。専務理事の丸林勝之さんは「アイスに付加価値が求められ、スイーツ化が進んでいる」と話す。
アイスサンドをよりおいしく食べるコツがある。「食べる直前に冷蔵庫で5~10分置くこと」(ラ・ヴィエイユ・フランスの木村シェフ)。カチカチに凍った状態より、ほんの少し溶けて軟らかいほうが、風味をしっかり味わい、感じることができる。
セット商品の取り扱いが多い。冷凍庫のスペースを確保しておこう。
◇ ◇ ◇
ランキングの見方 数字は専門家の評価を点数化。店名、商品名。(1)税込み価格(送料込みは一部地域で追加料金が必要な場合がある)(2)個数(3)店・販売サイトのURL(4)本社、本店所在地。写真は三浦秀行撮影、スタイリングは隈部美千代。
調査の方法 スイーツやアイスに詳しい編集者などの推薦をもとに、取り寄せが可能なアイスサンド21品をリストアップ。選考会で専門家11人が試食し、スイーツとしての完成度、意外性などの観点で1~10位まで順位をつけて評価してもらった。編集部で集計した。(大城夏希が担当しました)
今週の専門家 ▽宇多聡子(「エル・グルメ」編集部エディター)▽君島佐和子(「料理通信」編集主幹)▽隈部美千代(お菓子教室スイートリボン主宰)▽齋藤由里(イタリアのドルチェ教室giglio(ジリオ)主宰)▽下園昌江(お菓子研究家)▽大坊幸子(森永製菓冷菓開発グループ)▽宝田一夫(雪和商事代表取締役・インターネットアイスクリーム専門店「アイス天国」)▽二村英彰(アイスクリームプレス代表取締役社長)▽平岩理緒(「幸せのケーキ共和国」主宰)▽松本学(ご当地グルメ研究会代表)▽吉田菊次郎(ブールミッシュ代表取締役社長)=敬称略、五十音順
[NIKKEIプラス1 2019年6月29日付]
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