意外と楽しい公文書館 「令和」の複製・古文書講座…展示や見学ツアー、体験教室などイベント多彩

NIKKEIプラス1

6月上旬、埼玉県立文書館(さいたま市)で「はじめての古文書」と題した講座が開かれた。同館の正しい読みは「もんじょかん」。「古文書は漢字やひらがな、カタカナが入り交じって読みづらい。類推することも大事」。講師の説明を約70人の参加者が聞く。100人以上の応募の中から抽選で選ばれた。全3回の2回目で、シリーズの参加費は300円。この日は江戸時代の地域の有力者が残した古文書をテキストに使った。

古文書講座は公文書館の人気講座のひとつだ(埼玉県立文書館)

同館は今年4月にリニューアルオープンした。古文書も多く保存するのが特徴だ。企画展を年4回予定するほか、子供向けには巻物や立体地図作りなどの体験教室、大人を対象にしたものでは初級・中級といった古文書講座が目玉といえる。いずれも実費程度の負担で参加できる。

地域住民限定も 事前に確認を

事前に予約すれば案内付きで館内を見学できるのは、神奈川県立公文書館(横浜市)だ。普段は入れない書庫や文書の選別室などを見ることができる(無料、2人以上)。展示室では所蔵資料の紹介を年間を通して行っている。

関西では、京都府立京都学・歴彩館(京都市)が展示や講座に力を入れる。今年から府内の団体と連携して京都の歴史や地理、文化などをテーマにした講座を年間で20回企画している(一部資料代必要)。ほかにも府民向けに「文書を読む」や「資料に親しむ会」なども実施している。

市区町村が運営する施設では、武蔵野ふるさと歴史館(東京都武蔵野市)がユニークだ。文書館と博物館の複合施設という特長を生かして多彩なイベントを実施する。「ヒトと動物の物語」といった博物館的な展示の後は、米国の公文書館から収集し、同市に工場があった中島飛行機の記録の展示を予定する。

公文書館にはなじみが薄い人もいるが、行けば意外な楽しみを発見できるかもしれない。講座や教室の中には募集人数が少なかったり、地域住民に限定したりするものもあるので、事前に確認したい。

(土井誠司)

[NIKKEIプラス1 2019年6月29日付]

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