フード・レストラン

本日入荷おいしい話

中国の蒸留酒「白酒」 強い香り、カクテル人気じわり

2019/6/28

東京都新宿区のバー「ジェレマイア」では白酒カクテルをリピートするファンも

中国を代表する蒸留酒「白酒(パイチュウ)」がひそかにブームになっている。アルコール度数が高く、フルーティーだが独特の強烈な香りがあるため、日本人には向かないとされてきた。ただ、カクテルやハイボールなど飲み方を工夫する飲食店が相次ぎ登場しており、日本でも徐々に広がっていきそうな気配だ。

都内・新宿のバー「ジェレマイア」。シェーカーやボトルを使ってパフォーマンスをしながらカクテルをつくる「フレアバーテンディング」を見ながら、世界各国のお酒を楽しめるお店だ。昨年末にオープンした。

店長の市川寛さんは、日本バーテンダー協会(東京・千代田)主催の「全国フレア・バーテンダー技能競技大会」での優勝経験もある人物。11月に中国の四川省で開かれる国際バーテンダー協会(IBA)の競技大会に向け、日夜、白酒を使ったカクテルのレシピ作りに励んでいる。

だが、お店の売りの一つは珍しい中国酒のカクテルが飲めることだ。

チョコミントなどを入れた甘めの白酒のカクテルは女性に人気(ジェレマイア=東京都新宿区)

中国酒といっても、赤茶色のトロリとした舌ざわりの醸造酒「紹興酒」ではなく、無色透明の蒸留酒「白酒」をベースとして使う。白酒はアルコール度数がおおむね50度前後と、紹興酒の2倍以上ある。洋酒ではテキーラやウオッカに近い味わいだが、フルーティーな香りが特に強烈だ。

中国ではストレートで飲むのが一般的だが、アルコール度数の低いお酒を飲み慣れた日本人には広まりにくい。そう考えた市川さんはカクテルにして提供している。特に人気なのは、レモンの汁などを混ぜた「さっぱり系」とチョコミントなどを使った「甘めタイプ」だ。カクテルにしても独特の香りがのど越しにほんのりと漂う。

常連客の松本和子さん(53)は、白酒カクテルのファンの一人だ。今春、市川さんに薦められ飲むようになった。「ちょっぴり刺激が欲しいときに飲みたくなる」といい、2杯目以降で頼むことが多い。

多くの日本人にとって、飲んだこともなく、知られてもいない白酒だが、飲んでみてファンになる人たちが増えており、白酒カクテルは女性客から人気という。

価格は使うお酒の種類によって異なるが、1杯1200~3000円(税抜き)。同店では顧客の希望に合わせたテイストのお酒をつくってくれる。

■最高級品は1本1億円以上

白酒は、中国で古くからつくられていた伝統酒の一つだ。色が透明なことから白酒と呼ばれている。コメが主な原料の醸造酒である紹興酒と違い、高粱(コウリャン)という穀物を原料にした蒸留酒だ。

一説によると、中世の元朝(1271~1368年)の時代に中央アジアからシルクロードを経て中国へ伝えられたという。アルコール度数が20度を超えるお酒をつくる技術は、それまで中国になかったようだ。

白酒は中国では贈答用や客をもてなすお酒として広く飲まれている。全国各地でつくられているが、内陸部の四川省や貴州省が産地として特に有名だ。中でも最高級ブランドとして知られるのが、貴州省でつくられる「茅台(マオタイ)酒」だ。

フード・レストラン 新着記事

ALL CHANNEL