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飲み過ぎで体が心配な人 病院が「減酒」をサポート

日経Gooday

2019/7/16

飲み過ぎを気にしている人なら、できれば「減酒」を実現したいと思っているだろう。しかし、言うはやすしで、なかなか実現できないのが減酒だ。写真はイメージ=(c)Roman Iegoshyn-123RF
日経Gooday(グッデイ)

酒量が多い左党の中には、「自分はアルコール依存症では…」あるいは「飲み過ぎで体が心配…」という人も少なくないだろう。だが、酒を断つのは難しい――。そんな人が実現したいと思っているのは、飲酒量を減らす「減酒」ではないだろうか。今、依存症治療において「減酒」が注目されている。2017年には久里浜医療センターが「減酒外来」を開始、さらに2019年3月には「減酒」をサポートしてくれるという新薬も登場した。酒ジャーナリストの葉石かおりが、久里浜医療センター院長の樋口進さんに減酒治療の現状を聞いた。

◇  ◇  ◇

「もしかして、自分はアルコール依存症なのではないか…?」

普段から酒量が多めの左党であれば、こんな不安を抱いたことが一度はあるはず。かくいう私も一人暮らしを始めたばかりの20代後半に、「このままいったら間違いなくアルコール依存症になる…」とおびえながらも、日常的に多量飲酒やブラックアウト(酩酊して記憶が消えてしまう状態)を繰り返していた。

肝機能、体力ともに衰えたアラフィフになった今はすっかり酒量も減り、そんな不安はないが、意外にも私の周囲にいる40~50代の左党たちは「アルコール依存症かも…」と不安を抱く人が少なくない。

酒販店に勤務する40代の知人は、二日酔いの翌日で調子が悪くても、「夜のとばりが下り、街にネオンが灯る頃になると、無意識にビールの缶をカシュッと開けている」という。そして飲み出すと調子が悪かったのも忘れ、再び泥酔し、二日酔いになるまで飲んでしまうことが多いのだそう。翌朝、就業時間に遅れたりすることはないが、得意先で「酒臭い」と嫌な顔をされることはしばしば。これまた得意先の親しい人から「アルコール依存症なんじゃないの?」とからかわれ、「襟を正さねば」と心では思っていても実行に移せていない。

また彼の場合、γ-GTPやALTといった肝機能の数値も芳しくなく、医師からも再三注意を受けている。しかし「一般の内科は受診できても、アルコール依存症の専門病院は怖くて受診できない」と話す。「久里浜医療センター[注1]に行ってみたら?」と言うと、「久里浜医療センターは“最後の砦”というイメージがある。今の自分の状態からして、絶対に『断酒』を勧められそうで…」と思い切り拒絶されてしまった。

[注1]アルコール依存症をはじめとした各種依存症の専門治療を中心とした病院(独立行政法人国立病院機構に所属)。1963年に日本で初めてアルコール依存症専門病棟を設立、アルコール問題に関わる医療で日本をリードする病院。2012年に、名称を「久里浜アルコール症センター」から現在の「久里浜医療センター」に変更。

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