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本質思考を極める 実践トレーニング

思考のショートカット あなたが問題解決できない理由 (1)思考のショートカット

2019/7/2

■「思考のショートカット」の脱出法

「思考のショートカット」にハマってしまうと、問題の本質を理解しないまま、問題解決を進めることになってしまいます。また、活動の真の目的を理解しないまま、活動を行うことになってしまいます。

問題の本質や活動の目的を理解していないのですから、本質的な問題解決や意味のある活動になる可能性は極めて低くなります。それ以上の活動を続けることも徒労に終わる可能性が高いといえます。

頑張って活動しているのに、効果が一向に出てこないようなとき、一度立ち止まって、「そもそも自分が対峙している問題は何なのか、なぜそれを問題と思ったのか」を再考してみましょう。

戦っている相手を間違えていては、どんなに時間をかけても、工夫をこらしても効果が現れないのは当たり前です。これまでの経緯を一度置いておいて、客観的に今の状況を見つめ直してみましょう。

泥臭く感じられるかもしれませんが、「思考のショートカット」にハマったときは、ゼロベースで一から問題に取り組むというのが効果的です。

「常識」や「権威」や「過去の成功体験」などは、それらが適用できるという明確な根拠がないにもかかわらず、適用されてしまっています。そういったフィルターを通さずに、正攻法で、対峙している問題の背景や前提を整理したり、やろうとしている活動、行動の目的を明らかにしてみたりするのです。

場合によっては、その件に関わっていない人に素朴な質問をぶつけてもらっても、良い発見があります。ずっと案件に関わっていると「こうしなければいけない」といった固定概念や、本来ならば不必要な忖度などが働いてしまいがちです。一方、部外者や門外漢はそういった固定観念がなかったり、忖度する必要がなかったりするため、核心を突いた質問をすることができるのです。

また、現在の判断を導き出すインプットとなった情報を客観的に見直す作業も大切です。それは事実なのか、意見なのか、そして、その情報発信者はどのような意図を持って情報を発信したのか、などを考えることです。情報発信者の意図に乗せられて、誤った印象や見解を持ってしまっていることもあります。

インプットである情報を客観的に見直し、極力、事実をもとにゼロベースで現状を見直すことによって、「思考のショートカット」にハマっていることを自覚し、脱出することができるかもしれません。

「思考のショートカット」によって問題の本質を見誤っていたり、活動の目的を見失ったりしている場合は、ゼロベースで一から問題に取り組んでみる。
それまで考えてきたこと、使っている手段等は忘れてみる。部外者や門外漢からの素朴な質問なども有効。
インプットとなった情報も客観的に見つめ直す。
一度立ち止まってやり直すことが、遠回りのように見えて確実な方法。

(2)不愉快な情報に目をつぶる 問題解決阻む認識のワナ >>

米澤創一
慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授。プロジェクトマネジメントコンサルタント、人材育成コンサルタント。京大卒。元アクセンチュア・マネージングディレクター。著書に「プロジェクトマネジメント的生活のススメ」など。

「本質思考を極める 実践トレーニング」記事一覧

本質思考トレーニング

著者 : 米澤 創一
出版 : 日本経済新聞出版社
価格 : 1,620円 (税込み)

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