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即興弾き語りの眉村ちあき ファンとお墓に入りたい

日経エンタテインメント!

2019/7/2

タレントの悩みを聞いて、その場で応援ソングを作る、バラエティ番組『ゴッドタン』(テレビ東京系)の「スナック眉村ちあき」などで話題の人に。自由奔放な性格と唯一無二の楽曲にハマる人が続出中だ。

1996年9月12日生まれ。東京都出身。16年に活動スタート。17年に株式会社「会社じゃないもん」を設立。「私の中では9月頃に『ミュージックステーション』、年末は『紅白歌合戦』出演が決まってます!(笑)」(写真:アライテツヤ)

自称“弾き語りトラックメイカーアイドル”。グループアイドルを経てソロとなり、2018年6月、『ゴッドタン』に「いろんな意味でヤバイアイドル」として出演すると、お題をもらっての即興弾き語りでインパクトを残した。すると、番組を見ていたレコード会社のスタッフからオファーが。この5月、メジャーデビューを果たす。

「BoAさんみたいなダンス&ボーカリストになりたかったんです。歌には自信があったけど、オーディションには全部落ち、ボイストレーニングの先生の紹介で、いつの間にかアイドルをやってました。でも1年で解散になって、じゃあ1人で活動しようと。そのためには自分が歌う曲を作らなきゃと思って…。私、歌を歌っている人はみんな自分で作ってると思ってたから、業者に頼めるって知らなかったんですよ。iPadのアプリで作れるし。画面をタッチするといろんな音が鳴って、いいなと思ったものを組み合わせていけば音楽になっていく。ゲーム感覚で作れて、これ楽しいって感じでした。

歌詞も音で決めていくんですよ。『♪フンフフフッフーン』っていうメロディーだったら…『とってもお水~』っていう言葉が今浮かんだので、それを歌詞にして、そこから発想を広げていく。マンガみたいな毎日だから、経験したことや思ったこと全部が歌になる。聴いて気持ちのいい音と言葉の組み合わせで作っているので、完全に音先行です。洋楽って意味が分からなくてもみんな聴くじゃないですか。音が気持ち良ければ海外の人にも聴いてもらえると思うので、世界進出するためには気持ちいい音が大事だなって思うんです」

ファンがいないと意味がない

『ゲロ』『ハゲ放題』などの曲名が表すように、歌詞にも突飛なフレーズが並ぶが、それがいつしか熱いメッセージソングやスパイシーな風刺にもなる。そして、ヒップホップからオペラまで声質を変えて歌いこなす圧倒的な歌唱力。唯一無二の世界観を持つ存在だ。

一方、前述の『ゴッドタン』出演は、メディア出演の多い吉田豪に自ら売り込み、彼に推されたため。株式会社を設立し、ファンに株主になってもらうなどプロデュース力と実行力も高い。そんな彼女の魅力の全てが詰まっているのが、客席と一体となった多幸感あふれるライブパフォーマンスだ。

「私、ファンのことを溺愛してて、一緒にお墓に入りたいくらい。みんな本当に優しいんです。いい意味でヘンだけど、人としてはちゃんとしてる。ファンは私の誇りです。私の全部を受け入れてくれるファンがいてくれるから、ライブはその場の思いつきで自由になんでもできる。目の前にハゲがいたら頭を触りに行くし、男がいっぱいだったらダイブしちゃう。メジャーになってライブ会場が変わっても、私は客席に降りるし、ハゲもいじり続けます(笑)。

やっぱり私、アーティストじゃなくてアイドルなんですよ。ファンがいないと意味がない。なので、私自身が成長していく姿もエンタテインメントとして見せていきたいです。それってまさにジャパニーズアイドルじゃないですか。なおかつ、作品やパフォーマンスは世界レベル。そういうスーパーアイドルを目指しているんです!」

(ライター 蒔田陽平)

[日経エンタテインメント! 2019年6月号の記事を再構成]

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