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荒木町伝説の料理店 とんかつ一品、ランチのみで復活

2019/7/8

米沢三元豚を厚切りにカットする

その米沢三元豚がこちら。

キメが細かく、つややかでしっとりとした身。見た目でその質がわかる美しさだ。この米沢三元豚を惜しみなく、厚切りにカットする。

ポークソテーでもなかなか見ないようなこの厚み。なんと1人前で約300グラムもある。しかも、毎回オーダーが入ってからカットし、揚げたてを提供する。ランチでこのぜいたく。説明を聞いているだけでお腹が空いてくる。

ふと、調理している手元を見ていると、筋切りをしている様子がない。その理由を伺うと、「筋切りは肉の反り返りや口当たりをよくするために行う下処理。うちのとんかつは厚みがあるので、縮んだり反り返ったりもしないんです。肉質がいいので筋を感じない。なので、肉にかじりつく歯ごたえの楽しさとうまみを感じてもらおうと、そのままで揚げています」(武沢さん)。

国民的メニューのとんかつだが、食べる前から驚きの連続。次の工程にもさまざまな秘密がある。

まず、肉をカットしたあとの下味。塩コショウという先入観があったが、ここ「車力門 ちゃわんぶ」では塩のみ。

米沢三元豚はくさみがないので、スパイスでくさみを消す必要がない。

とんかつを作る工程にも秘密がある

そして、薄く、まんべんなくはたいている粉は片栗粉。そして卵液にくぐらせ、パン粉で仕上げる。「合わせの衣を使うお店も多いですが、それだとせっかくの肉が衣で重くなってしまいます。米沢三元豚という豚肉をダイレクトに感じてもらうために、薄衣で揚げています」(武沢さん)

衣をつけた豚肉は低温から揚げて、じっくり約15分かけて均一に火を入れる。使っている油はコメ油。いろいろ試した結果コメ油にしたそうだ。揚げ上がるまで、じっくりと豚肉の面倒を見ている武沢さん。手間暇惜しまない様子がよくわかる。

そんな武沢さんの技法を学ぼうと、今回「車力門 ちゃわんぶ」に弟子入りしたのが上野莉緒さん。まだ料理業界に入って約3年というフレッシュな上野さんだが、武沢さんの指示を熱心に聞き、調理中もその様子を見つめる姿が印象的だ。

さて、待望のとんかつが揚がった。

油切りをし、ザクッ、ザクッととんかつをカットする音がカウンター内に響く。

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