【特集】バックミラーのいとしい大人たち 安住孝史氏

夜のタクシー運転手はさまざまな大人たちに出会います。鉛筆画家の安住孝史(やすずみ・たかし)さんも、そんな運転手のひとりでした。バックミラー越しのちょっとした仕草や言葉をめぐる体験を、独自の画法で描いた風景とともに書き起こしてもらいます。
鉛筆画家 安住孝史氏

(1)タクシー運転20年余 忘れえぬ笠智衆さんの五十円玉

鉛筆で描いた夕闇の柳橋周辺(東京都台東区・中央区)=画・安住孝史氏 
鉛筆の削り方で筆圧も調整し、消しゴムは使わない。「描いたら消さないのは、人生が後戻りできないのと同じ」

(2)オーラ漂う兜町、平成で激変 「手ぶり符丁」懐かしく

夕暮れの東京・兜町(画・安住孝史氏)
かつての東証本館周辺をゆく人々からは「オーラ」が立ち上っていたという(画・安住孝史氏)

(3)「二重橋まで」 思いやりのワンメーター

薄暮の二重橋(画・安住孝史氏)
「お召し列車」で国賓をもてなす当時の天皇・皇后両陛下(右)=画・安住孝史氏

(4)縁は異なもの タクシーが運んだ男女の行く先物語

夜の新宿・歌舞伎町(画・安住孝史氏)
新宿・歌舞伎町にある映画館の入ったビルの上から顔を出すゴジラ像。「なんでものみ込んでしまう街」にふさわしい(画・安住孝史氏)

(5)「走る」より「止める」が難しい 運転免許返納の理由

夕暮れ近い神楽坂下の交差点(画・安住孝史氏)
神楽坂らしいたたずまいの兵庫横丁(画・安住孝史氏)

(6)夏の夜に墓地へ埠頭へ タクシーちょっと涼しくなる話

夜の月島埠頭(東京・中央)=画・安住孝史氏
明るい光は鉛筆を入れないことで表現する。「明かりをともすと、あえて人物を書き込まなくても息づかいを伝えられる」という(画・安住孝史氏)

(7)タクシー運転、雨はつらいけど 心にしみる粋な所作

雨の東京駅(画・安住孝史氏)
タクシーの小さな箱の中の営みが、人間への「いとおしみ」を深めさせたという(画・安住孝史氏)

(8)運転手は酔客の優しさに酔う タクシーと酒のこぼれ話

上野・不忍池と東京スカイツリー(画・安住孝史氏)
展望台のあった頃の飛鳥山公園と今でも残る都電(画・安住孝史氏)

(9)酉の市・ナイター… 夜のタクシーが運ぶ興奮の余韻

東京・北千住の飲み屋街(画・安住孝史氏)
「ちょっと擬人化してみた」という郵便ポスト(画・安住孝史氏)

(10)年の瀬に「お化け」のみやげ タクシー運転手は稼ぎ時

日曜午前の築地場外市場(東京・中央)=画・安住孝史氏
夜明け前の銀座で旧服部時計店本社ビル(和光ビル)の時計塔を眺めるのが好きだった(画・安住孝史氏)

(11)浅草観音に救われた!? タクシー運転手の幸運なお正月

令和2年正月の雷門(東京・浅草)=画・安住孝史氏
令和2年大相撲初場所ののぼり(手前)とやぐら太鼓(両国国技館)

(12)良寛の里でみつけた風情 タクシー元運転手、新潟の旅

厳冬・出雲崎。中央左にぽつんと建つのが良寛生家跡の良寛堂(画・安住孝史氏)
良寛堂の前で小学校3年の姉と1年生の弟が作った雪だるま。「形が面白かったのでスケッチ」(画・安住孝史氏)
出雲崎港郵便局(新潟県出雲崎町)の風景印の入ったはがき

(13)「ひがしおおうら」ってどこ タクシー、地名の迷い道

夜の東京復活大聖堂(ニコライ堂)=画・安住孝史氏
JR御茶ノ水駅の聖橋口にて(画・安住孝史氏)
JR御茶ノ水駅前で客待ちするタクシー(画・安住孝史氏)

(14)タクシー後部座席の先生たち 桜の案内人・良識の子…

旧中山道・板橋の夜桜(画・安住孝史氏)
一風変わった安住流「しばられ地蔵」。子どもたちをお守りください(画・安住孝史氏)

(15)このトンネル本当に入る? タクシー、都心のびっくり

東京都港区の愛宕隧道(画・安住孝史氏)
明治通りをまたぐ千登世橋(画・安住孝史氏)
急に道が尽きたようにみえる「のぞき坂」(東京都豊島区)

(16)たまたま乗せた客が顔見知り その時タクシー運転手は

夜の新橋駅西口(画・安住孝史氏)
サンドイッチマンをしていた僕。ズボンの中の高げたがわかるように、片足を透明にしてみました(画・安住孝史氏)
東京・根岸のホテル街(画・安住孝史氏)

(17)その距離でタクシー使う? 運転手が考えた大人の事情

曇りの日の川越市(画・安住孝史氏)
川越市の「時の鐘」(画・安住孝史氏)

(18)タクシーの乗り逃げも色々 運転手の「やられた」瞬間

東京・代々木にある小田急線の踏切(画・安住孝史氏)
高田馬場駅(画・安住孝史氏)

(19)忘れられないキスシーン タクシー運転手がみた夫婦愛

夜の矢切の渡し(画・安住孝史氏)
成田空港で旅客機を見送る整備士たち(画・安住孝史氏)

(20)えっ、ここでお客様? タクシー運転手のラッキー体験

東京・京島3丁目の街並み(画・安住孝史氏)

(21)タクシー客「我善坊へ」 昭和の五輪後も旧町名に愛着

旧真砂町高台から菊坂方面を望む(画・安住孝史氏)
菊坂の近くに樋口一葉ゆかりの井戸が残っている(東京都文京区)

(22)ふるさとの匂い、タクシーに乗って 上野駅の年末年始

夜の上野駅公園口改札(画・安住孝史氏)

(23)日本橋スタートで成績トップ タクシーはカンが大事

令和3年正月の東京・日本橋(画・安住孝史氏)

(24)客が口ずさむ九ちゃんの歌 タクシー運転手の幸せな夜

六郷水門(画面左奥)の舟だまりは「雑色運河」と呼ばれた水路下流の雰囲気を伝える(画・安住孝史氏)
六郷水門そばの多摩川土手から川崎方面を望む(画・安住孝史氏)

(最終回)タクシー運転手ヤスさんの絵ができるまで 現場を公開

無料モノレール「アスカルゴ」が昇降する飛鳥山公園入り口(東京都北区)=画・安住孝史氏
安住孝史
1937年(昭和12年)に東京・下谷に生まれ、浅草で育つ。画家を志し、建築科に通っていた大学を中退。70年に初個展。銀座のサンドイッチマン、アイスクリーム売り、眼鏡店員など様々なアルバイトを重ね、72年からタクシー運転手に。中断をはさみながら20年余り務め、2016年に運転免許を返納した。現地でのスケッチやメモをもとに、消しゴムを使わない独自の技法で鉛筆画を描き続けている。画文集に「東京 夜の町角」(河出書房新社)、「鉛筆画の世界」(東京堂出版)、「東京・昭和のおもかげ」(日貿出版社)など。共著多数。

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