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女性の更年期症状は千差万別 つらい時は我慢せず受診

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2019/7/10

必要に応じて運動やサプリも取り入れよう。写真はイメージ (c)Olena Kachmar-123RF
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誰でも時期がくれば経験する更年期。人によって違いはあるが、女性では約9割がなんらかの不快な症状に悩むという。「病気じゃないから」と軽く見るのはちょっと待って。中には仕事が続けられなくなるほど具合が悪くなる人もいる。体に変調を感じたら、どうすればいいのだろうか。横浜市立大学附属市民総合医療センター・女性ヘルスケア外来専任医師で、よしかた産婦人科副院長の善方裕美さんに話を聞いた。

■更年期とは、ホルモンのゆらぎの時期

更年期とは、閉経の前後5年ずつの10年間をいう。日本人女性の閉経は平均50歳くらいなので、だいたいは45歳から55歳くらいになる。

更年期では、卵巣から分泌される女性ホルモン(卵胞ホルモン:エストロゲン)の量がだんだん減ってくる。すると、エストロゲンが減っていることを感知した脳の視床下部が脳下垂体に性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン:FSH)を出すように指令を出す。

脳下垂体から出たFSHが卵巣に到達して、うまく卵巣が反応すればどっとエストロゲンの量が増え、うまく反応しなければ、視床下部はエストロゲンを増やそうとして、さらにFSHを出す。これが繰り返され、視床下部が焦ってがんばるうちに、同じ視床下部が関わる自律神経が影響を受け、バランスを崩してしまう。また、エストロゲン量の大きなゆらぎに、体がついていけなくなる。

こうして全体に体の調子がおかしくなった結果表れる不快な症状が、更年期症状だ。そして、更年期症状が生活に影響が出るほどひどくなったものを、更年期障害と呼ぶ。

症状は幅広く、表れ方は個人によって千差万別で、体全体の調子がおかしくなってくる。あらゆる不調が起こる可能性があるといってもいいだろう。

特に閉経前のプレ更年期には、だるい、眠くなる、月経が乱れる、イライラする、気分が落ち込むといった症状から始まることが多い。更年期症状なのか、ただの疲労か、それとも他の病気なのかが、わかりにくいところが問題だ。

■つらいと思ったら我慢せず受診を

「更年期症状は、とても主観的なものなんです。普通の病気では、血液検査とか、画像診断とか、客観的なデータで判断することが多いですよね。でも、更年期障害ではそうはいきません」と善方さんは言う。

血液中のホルモン濃度を測ることはできるが、ゆらぎの時期なので、エストロゲンの値は日によってまちまちだ。FSHが高めだと、そろそろ更年期だと言えるが、症状の重さやつらさは、単純にFSHの値で決めることはできない。

「ホットフラッシュ(ほてり、のぼせ)で大汗をかいていてもあまり気にしない人がいれば、傍目にはそれほど重い症状に見えなくても、すごく深刻につらさを感じる人もいます。症状がどのくらい重いかではなく、そのために仕事や生活ができなくなってしまうか、本人がつらいと思っているかという見極めが必要です」(善方さん)

婦人科を受診すれば、他に婦人科の病気がないかを調べた上で、月経の状態などから更年期症状かどうかを判断してくれる。必要に応じて他科の受診を勧めたりもしてもらえるので、総合的な相談先として利用するとよいだろう。

重い更年期障害の治療には、ホルモン補充療法や漢方薬などの薬物治療がある。また、めまいなら耳鼻咽喉科、気分の落ち込みなら精神科、手足の痛みなら整形外科など、症状に応じた治療をすればいい。

「主観的につらいと思ったら、我慢せずに受診してください。『このぐらい我慢すればいい』と、言ってはいけないのが更年期です」と善方さん。

「以前、私が診た患者さんで、会社に行けなくなって仕事を辞めざるを得なくなるほどつらいのに、治療を受けていない人がいました。たまたま子宮がん検診で来たときに話を聞いて、更年期の症状だったので、ホルモン補充療法を開始したところ、2週間くらいで『ビックリするほど楽になりました』と言っていただけました」(善方さん)。

<更年期障害の主な薬物治療>
●ホルモン補充療法:
急激に減った女性ホルモンを補充する方法。ホットフラッシュ、不眠、記憶力低下、関節痛などの更年期症状をやわらげ、骨粗しょう症予防、脂質異常症予防などの効果が期待できる。ただし、不正性器出血、乳房痛などの副作用や、まれではあるが血栓症を起こす可能性があり、専門医の管理の下で服用する必要がある。
●漢方薬:
更年期にはとても有用な治療薬。保険適用のエキス剤が多く、副作用が少ないので安心して服用できる。体質に合わせて薬剤選択をするため、効果が出るまでに時間がかかることがある。

■自分で体調を整えるにはサプリや運動を

「病院に行くほどではないけれど、なんとなく体調が悪いので自分でなんとかしたいという人には、エクオールのようなサプリメントをお勧めすることがあります。また、運動不足が更年期症状の原因になることもあり、運動習慣を身につけるだけで治ってしまう方もいます」と善方さんは言う。

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