増税前の夏のボーナス 貯蓄と支出の黄金比率は…

例えば、固定資産税や帰省費用、自動車関連の費用は一度にまとまった金額が必要となる。月々の家計で賄おうとすると、結局不足して貯蓄を切り崩すことになりかねない。近いうちに買い替えが必要な家電、子どもの合宿代、習い事の発表会代など、あらかじめ把握できる大きな支出を書き出し、ボーナスから切り分けておこう。

「十分な貯蓄がある家庭は一部を資産運用に回そう」と話すのはFPの高橋忠寛氏だ。ボーナスから貯蓄に回す金額の2分の1程度は、投資信託などで運用するという提案だ。日ごろから資産運用をしている人は別だが「これを機に運用を始めるなら資金を積み立て用口座に移し毎月、投資信託の積み立てをするのがお薦め」。つみたてNISA(少額投資非課税制度)の活用を考えたい。

駆け込みはNG

高橋氏が薦めるのは、世界の株価指数に連動するインデックス型投信だ。「ほとんどの資産が貯蓄という家計は、資産分散の観点で円にリスクが偏重している。海外資産を採り入れればリスク分散ができる」(高橋氏)。八木氏もつみたてNISAを活用した外国株式や外債投信での運用を薦める。

畠中氏は「リスク資産に抵抗がある人は無理に運用を始める必要はない」と話す。地方銀行のネット支店には大手行より金利の高い預金がある。例えば香川銀行のセルフうどん支店には100万円まで年利0.27%の特別金利定期がある。愛媛銀行やトマト銀行などでも同水準の定期預金がある。もう少しリスクを取るなら「地方自治体が発行する債券も選択肢」という。

10月には消費増税を控えるが、3人の専門家は「増税前の駆け込み購入はNG」と口をそろえる。家電や車など高額商品は、過去の増税後に大幅に値引きされるケースが目立った。買い替えを検討しているなら、あえて増税後の冬のボーナスでの購入を考えてもいい。

(岡田真知子)

[日本経済新聞朝刊2019年6月22日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし