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もうかる家計のつくり方

家計簿アプリで黒字でも貯まらない 夫婦の家計総点検 家計再生コンサルタント 横山光昭

2019/6/26

外食が多く、食費は全部で11万円にもなり、通信費は「格安スマホにしてもいいね」と話していましたが、まだ変更していないことが分かりました。妻はアパレル系の会社に勤めており、仕事で今はやりの服を着ることが必要ということで被服費が高く、美容院や化粧品の支出も大きいという現実が見えてきました。

毎月の赤字はAさんが意識しないうちに、ボーナスから補填していると考えるのが自然です。月6万円つまり年間70万円を超える赤字を補てんし、iDeCoの掛け金も払い、さらにもともとボーナスで支払う予定にしている帰省費用、家電の買い替え費などに使うと、お金はほとんど残らないだろうと思われます。

推測するに、今まではiDeCoの掛け金の分だけゆとりがあったのでしょう。ですがiDeCoを始めたことによって、「貯蓄しにくかった家計」が「貯蓄できない家計」になってしまったのです。実はiDeCoを始められる余裕はなく、破綻寸前だったといえます。

■記録漏れ多かった現金支出は手書きで

まずは家計の状況を正しく把握するため、手書きで支出を記録してもらいました。現金の支出が家計簿アプリに記録されていないことが多かったからです。支出額を手書きしていくのは、仕事や家事をしながらだと大変とは思います。しかし、現金部分をきちんと記録できれば、あとは請求書や口座からの引き落としを確認することで、後追いでも支出を把握できます。また、家計簿アプリの設定もきちんとできていなかったので、こちらはゆっくり調べていただくことにしました。

3カ月ほど記録を続けると、「食費が高い」「映画や遊園地に行き過ぎている」といった振り返りができるようになりました。そこで、「消費」(生活するために必要な食べ物やモノへの支出)、「浪費」(今を楽しむためだけに使う、いわゆる無駄遣いにあたる支出)、「投資」(金融商品への投資、預貯金、自己投資)という3つのモノサシで分けていってもらうと、「不要な支出」「使わなくてもよかった支出」が少しずつわかってきたようでした。

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