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キャリアの原点

学ランの男子高に留学も レノボ現法社長は日本通 レノボ・ジャパン デビット・ベネット社長(上)

2019/6/25

■日本研究を深め、古典文学にのめり込む

故郷のトロント(カナダ)ではトロント大学で「東アジア研究」を学び、同大学院に進んで修士号を得た。この間もプログラミングを独学するかたわら、パソコンも自作するようになった。「メジャー(専攻)は日本研究、マイナーはプログラミング」という二刀流を続けながら、大学院修了後は早稲田大学で日本語をマスター。さらに学習院女子大学大学院に進んで「古今和歌集」などの日本古典文学の研究にまでのめり込んだ。

なぜ日本の古典文学だったのか。「文学そのものよりも文法に興味があって。昔の日本語が、どのような変化をたどって現代の日本語につながっていくのかを検証するのが面白かった。ある言葉の活用が変化したり、使われたり使われなくなったりする様子は、プログラム言語に近いものがあると思っていました」

プログラミングは独学で、パソコンも早くから自作した(写真はレノボ・グループの製品)

カナダと日本を往復する生活が続いたが、04年からは文部科学省のプログラムで国際交流員として香川県に住み、1年の予定を延長して2年間、勤務した。その間に、カナダにワーキングホリデーでやって来ていた鹿児島県出身の女性と出会い、結婚。子供も生まれた。

■コンサルを経て、顧客だったAMDへ

「本当は教授になりたくて、米コロンビア大学の博士課程に行く予定にしていました。でも、国際交流員として香川で勤務した後に、家族もいるのに全く収入が見込めない学生に戻るのは難しい」と考え、日本で就職することを決意。人材採用系のコンサルティング会社に入社した。

そのコンサルティング会社で担当していた会社の一つが、米AMDだった。パソコンの自作などで昔からなじみが深かった会社を担当するのは「うれしかった」。その顧客であるAMDの幹部と話すうちに、強い思いがわいてきて、思わず打ち明けた。「AMDで働いてみたいんです」

申し出は快諾され、07年に日本AMDに転職した。ベネット氏のビジネス人生はここから加速し始める。

(ライター 三河主門)

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