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家事育児NGの「イクジなし夫」 企業からも冷たい目

2019/6/27

6月上旬の平日夜、東京都内で開かれたイベント「育休後カフェ なぜいまだに育休後は働きにくいのか?」。参加した約20人は「男女の役割分担」と「男性の育休」の2つのテーマで意見を交わした。

約20人の参加者が男女の役割分担などを話し合った

「経営層は長時間働いて出世してきた人なので育休男性を評価しない」

「前例がないので将来キャリアが描けず男性は育休を取りづらい」

「家事・育児は女性の役割と考えて夫に任せようとしない妻もいる」

次々と挙がった課題

収入減少や職場での将来キャリアの不安、長時間労働を前提とした職場風土、男性の家事・育児スキルの低さ、経営層・管理職の無理解……。1時間ほどの議論で課題が次々と挙がった。そして、これらすべてが男性の育休義務化で解決するわけでは、ない。

内閣府の15年度「少子化社会に関する国際意識調査」によると、育休を「取りたかった」男性は30%に上り、実際の取得率との乖離(かいり)は大きい。育児・介護休業法は育休を雇用者の権利だと定めている。今でも男女にかかわらず誰でも取得できるはず。取りたい希望がかなわない職場環境は早急に改善すべきだろう。

同時に、調査した欧州3カ国(フランス42%、スウェーデン77.1%、英国57.8%)と比べると、取りたいと考える男性が少ない点も見逃せない。「(パートナーに)取ってほしかった」とする女性の回答も日本は19.8%で、フランス、スウェーデン、英国を大きく下回る。日本はまだ男女ともに意識改革が必要な段階。男性の育休義務化という劇薬を使うのは時期尚早といえる。

少子高齢化が深刻な日本では、働き手を確保するためにも共働き型社会への再構築は必須だ。雇用慣行や学校教育のあり方、個々の意識など克服すべき課題は山積する。一つ一つの課題を丁寧に、しかし迅速に取り除く努力をしないと、イクジなし夫をイクメンには変えられない。

(編集委員 石塚由紀夫)

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