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最後の再生機でMD試聴 平成生まれが感じた懐かしさ 「年の差30」最新AV機器探訪

2019/7/22

現在手に入る唯一のMDデッキをオーディオ評論家のリスニングルームで試聴してみる。写真は試聴したMDのうちの1枚。MDはラベルに曲名を書き、自分なりのディスクを作るのも醍醐味だった

1992年に発売され、一世を風靡したMD(ミニディスク)。2000年代の中頃からはiPodの登場により影を潜めていったが、昔聴いていたMDが今も家にあるという人も多いのではないだろうか。

記事「平成生まれのMD 再生機は生産終了間近、部品も… 」では、昭和世代のオーディオビジュアル評論家・小原由夫と平成生まれのライター・小沼理が現在もMD再生機器を生産し続けるティアックを訪れ、MD業界の現状を聞いたが、今回は、そのティアックが発売するMDデッキ「MD-70CD」を使い、小原さんのスタジオでMDを聴いてみた。

■全盛期にはMDオリジナルタイトルも

小沼理(27歳のライター。以下、小沼) 今回は最後のMD再生機になるかもしれないMD-70CDでMDを聴くため、小原さんのスタジオまでやってきました。ただ聴くだけではなくて、小原さんの数百万円のオーディオ環境で聴くのがいいですね(笑)。

小原由夫(55歳のオーディオ・ビジュアル評論家。以下、小原) それがこの連載が他と一線を画すところですよ。良い環境で聴くからこそ、その音源やハードの真価が問われるというものです。

小原さんのスタジオでMDを聴く二人(右・小原、左・小沼)。左側にある赤丸で囲んでいるのがMD-70CD

小沼 楽しみです。ところで、MDは通常CDの音源を圧縮して録音しますよね。この圧縮音源にはどんな特徴があるのでしょうか。

小原 MDは「ATRAC(アトラック)」という圧縮方式で録音されています。圧縮とは、要するに音を間引くということ。ATRACは「大きい音に隠れた小さな音」「20キロヘルツ以上の音」「人間の耳に聞こえにくい微小な音」の3つをカットすることで、データ容量をコンパクトにする方式です。

小沼 データ量を小さくすることで、CDよりも小さなMDのディスクにたくさんの楽曲を収録できるようにしたわけですね。昔使っていたときは音質がどんなものなのかなんて意識したことはありませんでしたが、きょうはしっかりと確かめてみたいと思います。何を聞きましょうか。

小原 今日はこの連載の担当編集から面白いものを貸してもらったんですよ。

1997年にリリースされたジャミロクワイのMDオリジナルタイトル。「Hollywood Swinging」。1stから3rdアルバムまでの代表曲1曲ずつと、「Hollywood Swinging」のライブ音源の4曲が収録されている。手前がMDで後ろがケース

小沼 これはジャミロクワイのMD作品ですか?

小原 「Hollywood Swinging」というMDオリジナルタイトルです。1997年11月21日、「Virtual Insanity」のヒット中にリリースされたコンピレーション盤だとか。

小沼 たしか、当時はMDに最初から音楽が収録された作品もリリースされていたんですよね。

小原 ソニー・ミュージックエンタテインメントの広報によれば、MDが登場した1992年11月にリリースされたタイトルはマライア・キャリーの「エモーションズ」など88タイトル。2001年までに1000以上のタイトルを発売していたそうです。

小沼 2001年ということは、僕が9歳のときですね。見かけたことがないわけだ。でも、こうしたMDのパッケージは小さくてかわいいですね。カセットテープの長方形のビジュアルが若者に刺さったように、きっかけがあればはやる気がします。

■圧縮音源とはいえ今聴いてみると

小原 ではこのMDをMD-70CDで聴いてみましょうか。オリジナルとしてリリースされているものだとしたら、音質も気合いが入っているはず。

小沼 お、1曲目は「Virtual Insanity」ですね。

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