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厚生年金、保険料率は上限に 加入年齢引き上げ議論も そこが知りたい厚生年金(上)

2019/6/23

 確か、厚生年金の加入者は第2号被保険者だったわね。

幸子 昔は会社員向けの厚生年金と、農林漁業者や自営業者らの国民年金は別々に運営されてたの。1985年の年金制度の改革で、国民年金は20~60歳の居住者全員が加入する制度に変わって、その上に厚生年金が乗っかる形になったのよ。そのとき第1号から第3号という3種類の国民年金の被保険者もできたわ。第2号は厚生年金の加入者であると同時に、国民年金の加入者でもあるのよ。

良男 ふーん、ところで保険料はどう決まるの?

幸子 会社員は厚生年金と国民年金の両方に加入するけど、給料から引かれるのは厚生年金の保険料だけ。とはいっても国民年金を払っていないわけではなくて、国民年金に必要な資金は厚生年金から移転されてるのよ。国民年金の保険料は定額だけど厚生年金は定率。給料や賞与(標準報酬月額や標準賞与額)に決められた料率を掛けて計算した額を、会社と折半して負担するのね。厚生年金の保険料は会社側に納める義務があるので、会社は従業員に払う給料などから本人負担分の保険料を天引きし、会社負担分と合わせて納めているの。

 料率はどのぐらい?

幸子 以前は年金の給付額を決めて、それに見合った保険料を集めていたけど、高齢化が進んで年金受給者が増えると必要な保険料がかさんで、料率が際限なく上昇しちゃうでしょ。それまでの給付水準を維持するにはなんと、25.9%の料率が必要との試算もあったのよ。

良男 えっ。会社と折半とはいえ、給料の12%以上もの保険料を払う計算じゃないか。

幸子 大変なことよね。そこで「考え方を変えて、保険料率の引き上げを18.3%で打ち止めにして、その範囲内で給付の水準を調整することにした」とニッセイ基礎研究所の中嶋邦夫主任研究員は説明していたわ。それが04年に導入された「保険料水準固定方式」なの。

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