法律婚より事実婚がメリット大? 大人婚の損得勘定

日経ARIA

共同名義や家族割OK。相続は「お互い、遺言書を」

 事実婚も、法律婚と同じように、パートナーが専業主婦(夫) の場合は、健康保険や年金の被扶養配偶者になることもできますし、相手が亡くなった時の遺族年金を受け取ることもできます。

専業主婦(夫)が事実婚の関係を解消する、つまり離婚する際には、事実婚夫(妻)が婚姻期間中に納めた厚生年金記録を国民年金第3号被保険者(※)である事実婚妻(夫)が2分の1受け取れる「3号分割」を請求することができます。ただし、二人ともが会社員の場合、二人の合意や裁判手続きにより年金の割合を定める「合意分割」を請求することはできません。

※国民年金第3号被保険者とは、厚生年金保険の被保険者、共済組合の組合員の被扶養配偶者で、20歳以上60歳未満の人をいいます。

 また、生活の中においても携帯電話の家族割も利用できますし、共同名義での不動産購入もできます。保険会社の死亡保険金受取人や入院、手術の際に必要な家族同意書も、パートナーのサインが有効になってきました。

 ちなみに我が家の表札は、パートナーと私で2つの表札を出しています。ご近所さんに「二世帯住宅なの?」と聞かれた際に、「夫婦とも仕事をしているので」と言うと、私は私の、パートナーはパートナーの姓で呼んでくれるようになりました。わざわざ事実婚であることを明かさなくても、こうした軽い説明でもいいと感じています。

 私の周りを見ると、子どもを持つことは考えていないカップルが事実婚を選ぶことが多いようです。出産を希望する場合は、相手が認知をする、子どもの名字をどちらかに決める、親権者を決める、といったことを選択すれば、子どもありの事実婚も可能です。

 しかし1点だけ注意が必要です。

事実婚でも、携帯電話の家族割も利用できますし、共同名義での不動産購入もできます

 その注意点とは相続です。相続権は法律上の配偶者にしか認められていません。「事実婚では遺産相続ができない」それが事実婚の最大のネックになってきます。

 そこでわが家では万一の場合に備えて、私もパートナーも相手に遺産を遺すために、遺言書を書いています。自動的に相続することはできなくても、その対処法はあるのです。

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