定額制ビジネスに転職の好機 サービス開発でニーズ
エグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子
キリンビールは都内の銀座にあるクラフトビールの直営店でサブスクリプション(定額課金)サービスを始めた
「サブスクリプション(定額制)」のサービスが様々なジャンルで広がってきました。安定的な収益を望めるビジネスモデルという期待もあって、多くの企業がサブスクリプション型のビジネス開発に意欲的です。それを担う人材のニーズも増えています。採用ターゲット像や転職成功事例などをお伝えします。
前回記事では「IPO準備中」の企業への転職チャンスについてお話ししました。そちらでも触れたとおり、資金調達のめどがついた企業では人材への投資も可能になるので、採用意欲が高まり、転職希望者にとって狙い目といえます。
その観点から、今、資金調達力を備えているのはどんな企業かというところに目を向けてみましょう。昨今、投資家やベンチャーキャピタルが投資先として注目している企業、それは「サブスクリプション型」のビジネスを展開している、あるいはこれから生み出そうとしているベンチャー企業です。
サブスクリプションとは、消費者が商品・サービスを都度購入するのではなく、一定期間の利用を申し込み、代金を支払うシステムです。わかりやすい例でいえば、アマゾンジャパンには年間または月間利用料を払えばお急ぎ便、映画・ビデオ見放題、音楽聴き放題などのサービスを利用できる会員制サービス「アマゾンプライム」がありますが、これもサブスクリプションモデルです。
「スポティファイ」「アップルミュージック」といった定額制の音楽配信サービス、「フールー」「ネットフリックス」などの定額動画配信サービスも定着してきました。ほかにも、漫画・雑誌読み放題や、ゲーム、車の乗り換え、化粧品の定期配送、ファッション、ブランドバッグ、アクセサリーのレンタルなど、一定期間利用・定額制のサービスはさまざまなジャンルに広がりを見せています。
つい最近では、ロボット型掃除機の「ルンバ」も、サブスクリプションサービスをスタートしました。