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米国発、ストローで肉汁「飲む」小籠包 渋谷ヒカリエ

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NIKKEI STYLE

2019年1月、「渋谷ヒカリエ」にオープンしたサンフランシスコ発の点心店「ダンプリングタイム 餃子時間」が話題を呼んでいる。点心とは中華料理の軽食の総称だが、中華らしからぬ、カフェのような空間で食すモダン点心に注目が集まっているのだ。客のほぼ全員が注文するのは特大サイズの小籠包(ショウロンポウ)「キングダム」。

その食べ方はユニークで、なんとストローをショウロンポウに刺し、中の肉汁を吸ってから食べる。ショウロンポウは豚のひき肉を小麦粉の皮で包んで蒸したもので、食べたときにジュワーと肉汁が口の中に広がるのが特徴だ。

この肉汁を逃さないのがおいしく食べるコツなので、ショウロンポウは一口で食すのが定石である。しかし、これは一口では食べられないので、ストローで肉汁をすするというわけだ。

同店を経営するのは石川県に本社があるアイエムエムフードサービス。石川県や東京を中心に、すし店やバーなど20店舗以上を経営している。

「サンフランシスコの本店は『デザインディストリクト』と呼ばれる、世界的IT企業が集まるエリアにあります。昼も夜も行列する人気店で、弊社代表がこの店にほれこみ、本店を経営する米ORG社を約2年かけて口説き落としました。そして、同じくIT企業が集まる渋谷にシンパシーを感じ、ヒカリエに出店いたしました」と広報・亀岡里佳さん。

渋谷はかつてITベンチャーのスタートアップの地として知られ、米国のシリコンバレーをもじって「ビットバレー」と呼ばれていた。一時期はグーグル日本法人やアマゾンジャパンが渋谷から撤退したものの、再開発によってグーグルが渋谷に戻り、再びテクノロジー産業の集積地となっている。中でも渋谷ヒカリエはディー・エヌ・エー(DeNA)などのIT企業が入居する、再開発のシンボル的な存在だ。

ORG社はサンフランシスコのすし店「Omakase(オマカセ)」でミシュランの一つ星を獲得しているほか、米国で人気店を数多く手がける外食企業。創始者は中国・西安出身で、同店で提供される点心は種類が豊富で色鮮やかなことで知られる西安のギョーザがベースになっているという。

「カラフルな点心をさらに米国らしい色彩感覚で、食べられる花『エディブルフラワー』や野菜で飾り付けしているのが特徴です。そのためインスタグラムなどのSNS(交流サイト)で拡散され、あっという間に評判の店になりました」(亀岡さん)

渋谷ヒカリエ店の料理長は点心を専門に20年の経験を持ち、外資系ホテルのレストランなどで点心のチーフを務めてきた馬渕了さん。

「オープンにあたりサンフランシスコの本店で研修してきましたが、同じレシピでも日本の食材を使うことや気温・湿度で味が違ってきます。同じ味を再現するのに苦労しました。結果的には日本式にローカライズすることなく本店の味をそのまま出せていると思います。ショウロンポウを始めとする点心は生地から一つひとつ手作りしているのもこだわりのひとつです」(馬渕さん)

ストローで飲むショウロンポウは本国でも一番の人気メニュー。ただ、この食べ方は本場・中国の点心店でも見られるものだそうで、「当店で生み出したというよりは、もともとあったものをダンプリングタイムらしい飾り付けで仕上げました」と亀岡さん。

さっそく試食だ。セイロに入って運ばれてきたキングダムは一見「肉まん?」と思う大きさ。見た目も華やかで美しい。

「熱いのでお気をつけください」の忠告に、少し冷めたかなと思うころにストローを刺して飲んでみる。熱いスープをストローで飲むのは初めての体験。この不思議な感覚をSNSでシェアしたくなる気持ちも分かる。

まだ熱いままのスープが口の中に入ってきたので、ストローから口を離す。口の中がやけどしない温度になるまで、ちょっと吸っては舌で温度を確認するのを繰り返し、ちょうどいい温度になったところで、思い切って吸い込む。

普通サイズのショウロンポウだとストローは使わないので、一度口に入れたら熱くても吐き出すわけにはいかない。が、ストローを使えば、安全だし合理的だ。ストローで飲んだ肉汁はアッサリと上品な味。肉汁を飲んだ後も肉にはちゃんとジューシーさが残っていて、皮と一緒に最後までおいしく食べられた。

亀岡さんによれば「ショウロンポウはスープをゼラチンで固めたものをひき肉に混ぜて作ります。通常は豚のひき肉に豚からとったスープを使うことが多いのですが、当店では豚のひき肉に鶏からとったスープを使っています。そのためアッサリとしているので、ボリュームはあっても飽きずに食べていただけると思います」とのことだ。

「ニラ野菜と卵の西安餃子」は皮にホウレンソウを練りこんだ美しい緑色の水ギョーザ。エディブルフラワーとスライスしたタマネギやプチトマトなどの野菜が載っていて、サラダ感覚で味わえる。

皮の中に入っているのはニラといり卵、干しシイタケ、ニンジンなど。口に入れると、野菜の甘みや干しシイタケから出るだし、さまざまなスパイスの複雑な味が広がる。肉は入っていないが、うま味がしっかりと感じられ、とても満足感があった。食感もモチモチの皮に生野菜のシャキシャキ感がここちよい。

「BBQチャーシューバオ」は中華まんの白い皮にチャーシューあんを包んだもの。バオは通常蒸したものだが、こちらでは焼くタイプもあるとのことで、こちらをリクエスト。

ふかふかの中華まんの生地を割ってみると中にはチャーシューがぎっしり。甘めの味つけで、焦げ目で香ばしさがプラスされた生地とマッチして、とてもおいしい。どれも伝統的な点心にひとひねりが加わって洗練されているのが印象的だった。

ドリンクは中国茶のほかにサンフランシスコのクラフトビール、しかも瓶だけでなく、生ビールも置いてあるのが左党にはうれしい限り。次は点心をつまみにクラフト生を楽しみたいと思う。

(ライター 柏木珠希)

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