――ずいぶん印象が変わるものですね。服装によってフレームをゴールドにしたり、シルバーにしたりするのですか。

牧野「というよりは、ゴールドをかけるときは靴を茶色にして色をひろいます。シルバーのときは靴をブラックにしますね。服とメガネの関係でいいますと、黒縁のメガネに黒の服はやや重いです。茶系のメガネはどんな服にも合わせやすく、無難でしょう」

――靴でフレームの同系色をひろうとは面白いですね。

石津「紺のブレザーのメタルボタンも、金ボタンなら靴は茶色が合う。シルバーのボタンなら黒ですよ。日本人は髪の色が黒ということもあって、シルバーのフレームの方がなじみやすいのですが、ゴールドを試すと印象が柔らかくなるのは確かです」

「日本人は髪の色が黒ということもあって、フレームの色はシルバーの方がなじみやすいかな」

――ところでアイヴァンはVAN(ヴァンヂャケット)との関わりが深いのですよね。

牧野「母体は山本防塵眼鏡といって機能性メガネを作る会社です。一般的なメガネをやりたいということで、(VAN創業者である)石津謙介さんと話をして“着るメガネ”というコンセプトでアイヴァンがスタートしました」

石津「当時はメガネは目が悪い人のためのものであり、ファッション性なんて考えられていなかった。でもアイヴァン現会長の山本哲司さんが海外に視察に行くと、日本人の意識が遅れていることが分かった。それでファッション性を高めたメガネを手掛けるようになったんです。日本は長い間、メガネは視力矯正、医療機器という考え方が強かった。その時代の選び方をいまだに引きずっている一例が、顔型で選ぶという考え方なんですね」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

石津祥介
服飾評論家。1935年岡山市生まれ。明治大学文学部中退、桑沢デザイン研究所卒。婦人画報社「メンズクラブ」編集部を経て、60年ヴァンヂャケット入社、主に企画・宣伝部と役員兼務。石津事務所代表として、アパレルブランディングや、衣・食・住に伴う企画ディレクション業務を行う。VAN創業者、石津謙介氏の長男。

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