■メタル+セル 素材のコンビネーションで遊ぶ

――凝ったパーツが目立って、アクセサリー感覚でつけられるのですね。

石津「我々の年代では、シルバーの金属は高齢者のものだという認識がありましたが……。一時はにやけた男がかけるニヤケメガネともいっていました(笑)。最近はチタン製なんですね。ずいぶん軽いな」

――こちらはサングラスでおなじみのツーブリッジですね。

最近人気のメタルフレームはデザインが多様だ。ツーブリッジ(右上)、ツーポイント(左上)などはアクセサリー感覚でつける人もいる。左下がカールトン、右下はゴールドのボストンタイプ

牧野「2本バーがあるタイプです。レンズの形をいじって、昔っぽくならないように作りました。こちらはカールトン。1970年代を代表するドイツのメガネのビンテージを今風に作りました」

――線が細くてきゃしゃなものは抵抗なくかけられます。

石津「メタルは若い人がかけるには新しさがあっていいのですが、年配の企業経営者の中には、昔風なシャープな金属メガネをずっとかけている人が多いな。一度メタルをプラスチックに変えたらものすごく印象が変わるのに、もったいないですね。ぴしっとシャープな顔立ちをしている人ほど、柔らかいメガネで中和させてあげるのがいいのですが」

――デザインだけでなく素材が多様化しているのも最近の傾向でしょうか。

牧野「メタル系では繊細なものだけでなく、ややボリュームのあるものが出てきました。フレームの正面がプラスチックで横がチタンとか、素材のコンビネーションも増えています。オールメタルに抵抗がある人でも、テンプル(横の弦)だけがメタルですとかけやすいですよね。メガネは第三者から見ると横からの印象が強いので、デザイン的にも印象づけられます」

石津「メタル素材ではマット(つや消し)なタイプもありますね。チタンの上にセルフレームを巻いていたりと、素材が面白い。色もスモーキーなグレーやカーキもある。テンプルに彫り物がしてあったりと個性的ですね」

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