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IPO、 値動きに「法則」 初値は上昇しやすく

2019/6/22

ロイター

5月の米ウーバーテクノロジーズなど、今年は世界で大型の新規株式公開(IPO)が相次ぐ。小粒ではあるが日本でも成長が期待できる若い企業が登場している。IPOは個人投資家に人気だが、独特の値動きには注意が必要だ。「法則」を知って賢く投資したい。

■「引き合い強い」

3月に東証マザーズ市場に上場したサーバーワークス。米アマゾン・ドット・コムのクラウドサービスの企業向けシステム構築を手掛ける。上場2日目に付いた初値は公開価格の3.8倍だった。

今年は国内で6月12日までに上場した29社のうち27社で初値が公開価格を上回った。初値が公開価格を上回る「連勝記録」は、4日に福岡証券取引所へ上場した大英産業が15で止めたが、「引き続きIPOへの引き合いは強い」(岡三証券の小川佳紀日本株式戦略グループ長)という。

投資家の期待の表れともいえるが、実は初値が公開価格を上回りやすいのには理由がある。

証券取引所に上場が承認されると、企業は「株価」を決めるため証券会社を通じ機関投資家の意見を集める。それを基に、例えば「1000~1500円」のように幅を持たせた「仮条件」を設定し、ブックビルディングを実施した後、公開価格が決まる。

■2~3割のディスカウント

上場済みの同業他社の株価やPER(株価収益率)などを参照するが、通常は「IPOディスカウント」という調整が加わり、適正価格(フェアバリュー)より低めに設定される。(1)情報開示の履歴が少ない(2)価格変動リスクが読みにくい(3)株式購入から上場までの市場変動リスクを負う――などが理由だ。「投資家からは一般的に適正価格より2~3割のディスカウントが求められる」(SMBC日興証券)

公開価格が割安な分、上場後の初値は上がりやすい。短期的な値上がりを見越した買いが、上場後の株価を一段と押し上げる要因となる。その後も株価が上昇することはあるが、逆のケースも多い。今年上場した29社中、17社が初値を下回っている。

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