マネー研究所

Money&Investment

株式の利益 住民税と所得税で課税方式分けて節税に 住民税の基本(下)

2019/6/16

夕飯を終えた筧家の夜。お気に入りの連続ドラマを見ようと、幸子と恵がソファに腰掛けると、ダイニングテーブルで晩酌をしていた良男の呼ぶ声が聞こえます。「お母さん、ちょっと教えて」。ため息をついて幸子が振り返ると、良男はパソコンをのぞき込んでいます。

筧(かけい)家の家族構成
筧幸子(48)良男の妻。ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。
筧良男(52)機械メーカー勤務。家計や資産運用は基本的に妻任せ。
筧恵(25)娘。旅行会社に勤める社会人3年目。
筧満(15)息子。投資を勉強しながらジュニアNISAで運用中。

筧良男 区役所のサイトを見ていたら、住民税のコーナーに「所得税と異なる課税方式による個人住民税の課税選択について」というページがあるぞ。住民税にも節税できる方法があるらしいじゃないか。

筧恵 また住民税? 節税の余地はないってお母さん言ってなかったっけ。

筧幸子 ああ、上場株式の配当や売却益にかかる所得税と住民税のことね。そうそう、実は所得税と住民税で違う課税方式を選ぶと節税できるケースがあるのよ。年金生活者などは社会保険料負担の軽減につながることもあるのよ。

良男 おやじに教えてあげなきゃ。さっそく教えてよ。

幸子 単純な話ではないから、順を追って説明するわね。まずは上場株式の配当への課税については、所得税、住民税ともに3つ方式があるのよ。

 3つもあるの?

幸子 まずは、「総合課税」。確定申告をして給与など他の所得と合計する方法ね。2つ目は「申告分離課税」。株式投資は「源泉徴収ありの特定口座」で行う人が多いけど、他の所得とは分けて申告する方式ね。3つ目が「申告不要制度」。配当が支払われると所得税15%(復興所得税を除く、以下同)、住民税5%の計20%が源泉徴収(天引き)されて終わらせるやり方よ。この3つから私たちが有利な課税方式を、所得税と住民税で別々に選べるのよ。

良男 どのように選ぶのが有利なんだい。

幸子 それは所得水準によっても分かれるのよね。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL