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もうかる家計のつくり方

生活費を毎月使い切る妻 老後資金をためる打開策は… 家計再生コンサルタント 横山光昭

2019/6/12

写真はイメージ=123RF

「老後に向け、もう少し蓄えを増やしたい」と相談に来られたのは、パート勤務の主婦Tさん(57)。会社員の夫(58)は定年が迫っており、雇用延長を選択しても収入が減る見込みです。貯蓄はある程度できていますが、夫の定年までの2年弱のうちに、少しでも老後資金を増やしておきたいと考えています。

現在、家計のやりくりは夫婦別財布です。夫は自分の収入から、住宅ローンや生命保険料、水道光熱費や通信費といった固定費や口座引き落としの支払いをした上で、家計に毎月20万円を入れています。それとTさんのパート代約7万8000円を合わせて毎月の生活費としているのですが、いつもわずかに残る程度で貯蓄ができません。夫に「節約してほしい」とは言いにくいため、自分が管理している支出から何とか貯蓄していきたいとのことでした。

「現在1800万円ほどの貯蓄があり、夫の退職金は約2000万円の見込みです。しかし、住宅ローンの残金1000万円を一括返済しようと思っているので、2800万円ほどのお金しか老後資金にならないのです」と、Tさんは話します。

■すべての支出が「必要なもの」、家計を圧迫

現在Tさんが生活費として管理しているのは約28万円です。夫が管理している生命保険料や通信費などを合わせると、住宅ローンを除いた家計全体の支出は毎月32万~35万円程度になっているのではないかと推測されます。夫がみている分も支出削減の必要はあるでしょうが、まずは日々の生活費のダウンサイジングを図り、あらかじめ生活規模を小さくすることが大切だと思われました。老後に収入が減ったときに対応しやすく、老後資金を長持ちさせることができるからです。

削減策を考えるために支出の状況をうかがっていきました。すると、Tさんの傾向というか、意外な「こだわり」が見えてきました。Tさんは百貨店が好きで、「百貨店で買い物をしている」という点で満足感を得ているようです。

また、「なんでも自分にとっては必要な投資」と考える傾向がみられ、無駄な支出と判断することがありません。「体のためにミネラルウオーターを飲む」「夫のためにきれいでいたいから、エステやスポーツジムに通って若さを維持し体形を整える」「洋服もきれいなものを着たいし、身の回りにある雑貨もおしゃれですてきなものでそろえたい」――。

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