マネーコラム

Money&Investment

繰り下げ強調、その陰に… 年金「新定期便」の読み方

2019/6/16

50歳未満の人に届く定期便には、50歳以上向けとは異なり、年金の「見込み額」は載っていないことに気をつけよう。記載されている「年金額」はあくまで過去の保険料納付の実績に基づいて計算した額で、今後の見込みは含まない。

■概算式で目安把握

予想を加味して年金額を知りたいときに役立つのが図Bの計算式だ。今後の給与水準と勤務する期間を想定して式にあてはめることで目安額がわかる。

例えば現在40歳の人があと20年(240カ月)、月額50万円で働くと仮定して計算すると、基礎年金と厚生年金の合計額は約105万円となる。これを定期便に書かれた過去実績分の年金額に加算すると65歳から受け取る金額になる。

加入者が年金額の目安を知る方法としては日本年金機構の「ねんきんネット」もある(図C)。様々な条件で試算する機能があり、例えば「70歳まで長く働く」「受給開始は67歳にする」といった選択を反映できる。社会保険労務士の中村薫氏は「働き方などによって年金額がどう変わるかを把握でき、人生設計に生かせる」と言う。

ねんきんネットの利用には登録の手続きが必要だ。その際入力する「基礎年金番号」はねんきん定期便には載っていないので、年金手帳などで確認する必要がある。会社員の場合は勤務先が管理している場合が多いことも覚えておこう。

ログインに必要なユーザーIDは定期便に書かれたアクセスキー(17桁の番号)を使えばネット上で取得できるが、アクセスキーの有効期間は到着後3カ月。過ぎた場合はネット上で申請してIDを郵送してもらう。

(土井誠司)

[日本経済新聞朝刊2019年6月8日付]

マネーコラム 新着記事

ALL CHANNEL