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そば店主が天ぷら専門店、1日に1組だけ 東京・曙橋

2019/6/17

「天ぷら 蕎楽亭」の青じそと薄い衣に包まれた「ウニ」

東京・神楽坂の「蕎楽亭(きょうらくてい)」といえば、「ミシュランガイド東京 2010~19」に10年連続で掲載されているそばの名店。本格石ひき手打ちそばの味わいとともに、さかなや揚げたての天ぷらメニューが豊富で、気取らず入りやすい雰囲気も人気の店だ。

Summary
1.東京・神楽坂の有名そば店店主による「天ぷら専門店」が曙橋に
2.1日1組限定の完全予約制。メニューはおまかせコース1種のみ
3.シメのおすすめは、手打ちの「ひやむぎ」

だが、店主の長谷川健二さんが6年前から、完全予約制・1日1組限定の天ぷら専門店「天ぷら 蕎楽亭」を営業していることは意外に知られていない。

「天ぷら 蕎楽亭」があるのは、都営新宿線曙橋駅からゆるい坂道を上って歩くこと数分。

白いのれんのすみに書かれた「蕎楽亭」の文字がなければ、気がつかず通り過ぎてしまいそうな控えめな店構えは、まさに「隠れ家」そのもの。

予約が入ったときだけ営業するカウンター6席の店内

店内はカウンターのみ6席。予約が入ったときだけ店主の長谷川さんが神楽坂の「蕎楽亭」を抜け出して、こちらの店を営業する。

長谷川さんが「天ぷら 蕎楽亭」を開店したのは2013年6月。知人の飲食店店主が店じまいをする物件を見に行ったのがきっかけだった。

長谷川さんは会社員を経て、以前からファンだったそばの名店「松翁(まつおう)」に入店。1998年に独立して東京・市谷に「蕎楽亭」をオープン。2005年に神楽坂へと移転し、そばの名店としての名を不動のものにしている。

そんな長谷川さんは修業時代からそばと天ぷらが大好物で、名店といわれる店を食べ歩いていた。だが、「どんなにおいしい天ぷらでも、ずっと食べ続けてシメが天丼や天茶だと、さすがに飽きてしまう。『(シメの天丼や天茶もおいしいけど)このおいしい天ぷらの最後に、大好きな松翁のそばを食べられたら最高だな』といつも思っていました」(長谷川さん)。

天ぷら店にぴったりのこの物件を見た時、かつてのそんな思いがよみがえった。神楽坂の「蕎楽亭」を信頼して任せられるスタッフが育っていたことも、背中を押したという。

まったく宣伝をしていないため、予約はクチコミで知った常連とその知り合いがほとんど。月に3~4回くらい開くことが多いが、まったく予約がなく営業しない月もあるという。1日1組に限定にしているのは、「知らない人と同席せず、思いっきりくつろいでほしい」という願いから。

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