「○○ペイ」広がるスマホ決済 身軽さ・還元率が魅力

NIKKEIプラス1

「ペイ」の普及に向けて各社は残高やポイントの還元を充実させている。「PayPay」は2018年12月に支払額の一部または全額相当を還元する大型キャンペーンを実施。「LINE Pay」や「楽天ペイ」も追随して最大20%を還元。宣伝効果は大きく認知度も高まった。

PayPayは大型キャンペーン以外でも、銀行口座に紐づけるなど一定条件を満たすと購入額の最大3%を還元する。LINE Payも、決済金額や条件に合わせて4段階に還元率を設け、最大ポイントが5%つく。楽天ペイは、利用者は200円ごとに楽天ポイントが1ポイント付与され、楽天カードと紐づけると200円で3ポイントが貯まる。

東京都内で働く会社員のAさん(42)はPayPayの愛用者。職場近くのコンビニにもスマホ1つで行ける身軽さに加え「今月は500円相当が戻ってきた」という還元率に魅力を感じている。

シンプルさが売り物のサービスもある。ゆうちょ銀行が今年5月から始めた「ゆうちょPay」。同行の口座から即時に利用額が引き落とされる分かりやすさは、初心者にとって安心だ。

それぞれの「ペイ」が使える場所やキャンペーン情報は、アプリやスマホのプッシュ機能で分かる。使い過ぎを防ぐために上限額を一定の範囲内で自由に設定できたり、直近の利用状況が一目で確認できたりする機能もある。

キャッシュレスを普及させようと、国の後押しも進む。今年10月から消費税が10%に引き上げられるのに合わせ、キャッシュレス決済を利用して支払うと、決済額の5%のポイント還元を行う予定だ。

キャッシュレス推進協議会の福田好郎常務理事は「日本人は平均8枚の決済手段を持つ」と指摘する。内訳はクレジットカード、キャッシュカード付帯のデビットカード、電子マネーが各2、3枚だという。福田さんは「これだけ多数の決済手段を均等に持つ国は珍しい。用途やメリットに応じた使い分けが上手なのでは」と話す。今後さらに利用場所が広がりそうなモバイル決済。上手に利用したい。

(ライター 児玉 奈保美)

[NIKKEIプラス1 2019年6月8日付]