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コニカミノルタ人事部、企画労政グループリーダーの臼井強氏(右)と太田潤氏

コニカミノルタ人事部、企画労政グループリーダーの臼井強氏(右)と太田潤氏

多くの学生のなかから、会社が求める優秀な人材を見極めて採用する。コニカミノルタは、こんな人事の課題に最新のテクノロジーを利用する「HRテック」で挑んでいる。適性検査などのデータを活用し、採用支援につなげるシステムを自社で開発し、2019年春から本格導入した。人事部の臼井強企画労政グループリーダーと太田潤氏に、その仕組みや狙いを聞いた。

人材のタイプ、適性検査で6つに分類

――なぜ新卒採用にHRテックを使うのですか。

臼井「採用や人事では、これまでの『勘と経験』に基づくやり方は通じなくなっています。当社は生き残りに向け、事業構成や組織のあり方を6年間見直してきました。『最後は人だ』という経営判断もあり、まず採用の分野で導入したのです」

「当社を志望する学生は、適性検査(SPI)を受けます。そこで大量のデータがとれるので、採用や人材配置などの人事にデータ分析を生かす『ピープルアナリティクス』がやりやすい。17年春から検討を始め、18年4月に人事部にピープル・アナリティクスグループを設置しました」

――具体的には何をしているのですか。

太田「まず過去10年分の学生のSPIデータを項目別スコアなどで分析し、人材像をタイプ別に定義しました。タイプは『課題解決』『変革実行』『協調』など6つです。たとえば『課題解決』は問題を主体的に考えて解決していけるタイプ、『変革実行』は周りを巻き込み、結果を求めながらスピード感を持って行動できるタイプといった感じです。志望者がどんなタイプか、SPIで大まかに分かるわけです」

「実際には、2つのタイプの間で決めかねるような例も多いです。面接で学生時代のエピソードなどを聞きながら、どのタイプか判断していきます」

――ほしいのは、どんなタイプですか。

太田「現在働いている社員では『変革実行』と『企画立案』の2つのタイプで活躍している人の割合が高いと分かっています。一方、新卒は毎年100人程度採用していますが、17年(入社組の内定者)では、この2タイプは合わせて20%程度でした。18年(同)は45%に増えましたが、この時点で新システムは本格稼働していなかった。ハッカソンなどのイベントを実施したせいで積極的なタイプの学生が増えたのだとみています」

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