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五輪渋滞対策、急ピッチ 道路整備に終電繰り下げも

2019/6/27 日本経済新聞 朝刊

江の島大橋は道路の拡幅で混雑軽減を図る(神奈川県藤沢市)

9月に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)日本大会や2020年の東京五輪・パラリンピックを前に、東京都や神奈川県内で道路や鉄道、港湾の混雑対策が本格化している。道路整備などハード面の対応が進むほか、鉄道の終電の繰り下げや、道路通行への課金(ロードプライシング)の検討などソフト面でも急ピッチの対応に追われている。

東京都は7~8月、東京五輪・パラリンピックに向け大会期間中と同程度の規模を想定した渋滞対策を試行する。期間は五輪開催時期のほぼ1年前となる平日の20日間。交通需要を分散するため各経済団体や企業にテレワークや時差通勤への協力を要請する。

首都高速道路(東京・千代田)は大会期間中に通常時よりも料金を上乗せするロードプライシングを計画する。経済活動などに配慮して事業用トラックやバスは対象外とし、それ以外の上乗せ額は1000円を軸に検討している。一連の施策で首都高を含む東京都心部での15%の交通量削減を目指す。

神奈川県はセーリング会場となる藤沢市で江の島と市街地をつなぐ江の島大橋を拡幅する。これまで片側1車線で駐車場入場待ちの車の渋滞が発生していたが、橋の基礎部分をそのまま活用して江の島に入る道路を1車線増やす。周辺道路の拡張も含め、東京五輪のテスト大会と位置づける19年8月のセーリングW杯までの供用開始を目指す。

鉄道も大会開催時の輸送対策に乗り出す。東京地下鉄(東京メトロ)では深夜時間帯の列車の増発で対応する。大会期間中、全線で午前2時台まで運行時間を繰り下げ、深夜に及ぶ競技後の帰宅需要に応える。

JR東日本横浜支社でも臨時電車の投入などを検討する。横浜国際総合競技場に近い横浜線では現在も大型イベント時に快速の臨時停車や増発などを実施している。「イベント慣れしており混雑に対する免疫はある」(広川隆支社長)といい、終電延長などの要請にも対応する方針だ。

9~11月のラグビーW杯では横浜国際総合競技場も試合会場になるため、東京五輪の予行演習としても位置づけ、対策を講じる。

物流面への影響緩和も重要となる。横浜港では、通常は東京港に寄港する船舶が五輪期間中に流れ込み、荷役作業が追いつかなくなるなどの懸念がある。横浜市は10連休だった大型連休時に実施した混雑予想の事前周知や、臨時車両待機所の設置などの取り組みを検証。東京港の対応なども踏まえつつ、五輪期間中のコンテナターミナルの運営方針を今後検討していくという。

[日本経済新聞朝刊2019年5月31日付]

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