その外貨保険、説明わかった? 元本割れや為替リスク

自分で外債に投資すれば利益に2割課税されるが、外貨保険は条件を満たせば利益から一律50万円が引かれたうえで課税所得が半分になる利点がある。

FPの高橋義憲氏は「外債での運用を考えるなら定額型の中で実質利回りが高いものを選んで税制メリットを生かすのは選択肢」と話す。同時に「少額投資非課税制度(NISA)などを通じて外債型の投信を購入すれば利益に課税されないことも知ったうえで比較したい」という。

外貨保険でもう一つ押さえておきたいのが解約時の扱いだ。通常、運用期間中に中途解約すると資産から一定率が控除される。保険会社が販売会社に払う手数料などをまかなうための仕組みで、控除率は契約当初ほど高いのが一般的だ。

解約すると外貨ベースでみても元本割れする可能性がある。FPの高橋忠寛氏は「一部のネット銀行は年利回りが米国債並みのドル建て定期預金を扱っており、中途解約の可能性を考えると比較的有利」という。

外貨保険に対する苦情の多くは不十分な情報開示に原因があった。利回りの表示法は各社ばらばらで契約者を誤認させる例が目立った。これを金融庁が問題視。生保協が対応し、まず売れ筋である定額型で各社が統一基準の実質利回りを最近開示しはじめた。

商品のリスクを分かりやすく図解する補助資料の配布も各社始めている。情報を十分に活用し、注意点をきちんと理解したうえで加入を判断すべきだ。

(編集委員 田村正之)

[日本経済新聞朝刊2019年5月25日付]

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