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ヒットを狙え

水を入れて5分でOK 夏向けにお湯不要のカップ麺

日経クロストレンド

2019/6/5

アサヒグループ食品「汁なし麺0(ゼロ) 麻辣担々麺」(税込み215円)(写真提供:アサヒグループ食品、以下同)
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アサヒグループ食品は2019年5月20日に水で戻す麺を使った汁なしカップ麺「汁なし麺0(ゼロ) 麻辣担々麺」を発売した。水を入れて5分後に水切りするだけの手軽さが特徴。17年に発売した糖質ゼロ麺を使ったカップスープ麺「おどろき麺0(ゼロ)」シリーズの新商品で、原料はおどろき麺0(ゼロ)シリーズと同じ寒天とこんにゃくだ。「汁なし」のため満腹感を損なう恐れもあるため、麺の膨張率を高めてボリューム感をカバーしたという。

同社によると18年の糖質オフやゼロ食品の市場は約3500億円。19年には約3600億円になる見込みで、17年比で約108%増になるという。構成比ではアルコール飲料が9割を占めるものの、食品も年々拡大傾向にあるとのこと。実際におどろき麺0(ゼロ)ブランドは、18年は前年比260%と順調に売り上げを伸ばしている。

同社食品マーケティング部担当課長の真鍋太郎氏は、「食品の伸長が著しく、中でも喫食頻度が高くて罪悪感を抱きやすい製品が伸びている。例えば麺や食べ合わせの多いスープ、スイーツなどだ。新商品で展開を広げ、新規顧客を獲得していきたい」と話す。

おどろき麺0(ゼロ)シリーズ。「汁なし麺0(ゼロ) 麻辣担々麺」(写真右端)で、初めて水で戻す麺を採用した

■カップ入りスープの需要は夏場に落ち込む

一方、容器付きでお湯を注いで飲めたり、そのままレンジで温めたりするだけのカップ入りスープ市場は14年以降右肩上がりで、18年は約243億円規模に成長している。ところがアサヒグループ食品によると、このカテゴリーは例年夏に需要が落ち込み、その克服が大きな課題になっているという。

汁なし麺0(ゼロ)の開発担当者で同社食品マーケティング部副課長の寺崎かおり氏は、「温かいスープは6~8月で急に売り上げが下がる。各社、夏向けフレーバーや冷たいスープなどで工夫しているが、売り上げロスは大きい」と話す。

カップ入りスープ市場は6~8月に売り上げが下がる

そこで今回、水だけで作れる冷たい麺を開発した。水で戻りやすいように、おどろき麺0(ゼロ)に比べてこんにゃくの配合を増やし、汁なしでも食べ応えを出すために通常約15倍の膨張率を、新製品では約20倍にまで高めた。「増粘剤をいかに水に溶けやすくするかを工夫した」(寺崎氏)という。

麺自体は味がなく、「しびれる辛さ」のしっかりとした味付けの麻辣(マーラー)粉末を麺に絡めて食べる。夏場には辛いエスニック味の需要が高まり、特に近年はしびれる辛さを意味する「麻辣」がブームになっている点など参考に、味付けを決めたという。さらに「(黒コショウと花椒(ホワジャオ)を使った)『超魔王唐辛子』という当社の激辛素材菓子を使ったアレンジレシピが、SNS上で人気だったこともヒントになった」(寺崎氏)。

Googleトレンド検索では、「麻辣」の検索回数が14年から18年で約3倍に

ターゲット層はおどろき麺0(ゼロ)シリーズと同様、20~30代男女に設定し、まずはファミリーマートで全国展開する。寺崎氏によると「おどろき麺シリーズは主食として買う人が多いため、新商品もそれにならって濃い味付けにしている。低糖質のままでより満腹感を求めるなら、サラダやサラダチキンとも相性が合う。辛さが苦手な人は卵を混ぜて食べてもいい」と、コンビニ食材を使ったアレンジを勧める。

サラダなどコンビニ食材との相性もいいという

(ライター 北川聖恵)

[日経クロストレンド 2019年5月17日の記事を再構成]

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